『月と六ペンス』に魅了され、再びモームの小説を選びました。
非常に有難いことに、前回と同じく光文社から短編集が出ていました。
『月と六ペンス』は長編でしたが、短編も「あっと驚く」内容です。
全部で6作品が収録され、313ページ。気軽に手に取ることが出来ます。
収録作品は、こちら~
ジェイン
マウントドレイゴ卿
パーティの前に
幸せな二人
雨
掘り出しもの
トップバッターにふさわしい、『ジェイン』
何度も くすっと笑ってしまいます。所々で大笑い!
特にジェインの義姉、タワー婦人の驚愕した姿を想像しただけで、もう~愉快です。
ちなみに、『ジェイン』ときけば、
どうしてもシャーロット・ブロンテの『ジェイン・エア』を思い浮かべてしまうのですが、何も関係ありません。 作者も違いますしね。
こちらのジェインは... 未亡人で、パッとしない印象。年齢は、はっきり書かれていないものの、恐らく60歳善後
「わたしたち、50歳には戻れないのよ」というタワー婦人の台詞から憶測すると...ですね。
ところが、冴えないジェインが突然、同じ男性に5回もプロポーズされ、
「結婚します✋」
と、自分はジェインと同じ歳でも見た目はずっと若いと信じ込んでいるタワー婦人に報告~したから、さあ、大変!
義理の姉、タワー婦人の女の「本心」「プライド」「好奇心」「妬み」それらを観察する主人公の私… 主人公は男性なので、面白さが倍増します。
『ジェイン』に続くのは、『マウントドレイゴ卿』
多忙な精神科医が診ることになった相手は、政治界のマウントドレイゴ卿。
フロイトの夢診断の手法が取り入れられています。
フロイトは当時、精神医学で最新だった筈だから、興味がわき、あれよあれよという間にページを捲り...最後はホラーだわ~
ホラーと言えば、次に続く『パーティの前に』も、かなり予想外でした。
ミリセントの夫の死因を巡り、親戚一同の前で、次々と明らかになる新事実...
「私はもう慣れたわ…気付かれないよう、パーティへ行かなくちゃ」
ミリセントが最後に発した、この台詞が怖い...
『幸せな二人』
これもホラーとも推理小説とも... 越してきたばかりの仲が良い二人を見て、きっと大恋愛をした末に結ばれたのだろう、と空想する御近所さん。 食事へ招待した席で、思いもしない展開に! こちらも意外性に、ひぇ~っ
『雨』
これは、ゴーギャンがモデルらしい「月と六ペンス」の南国と人種の坩堝の活気ある雰囲気を思い出させます。島のしきたりや文化を完全無視し、「キリスト教布教」という使命を持った宣教師の取り決め(島民を無視したルールや罰金制度)にはちょっと...
ここに収録された作品は、どれもこれも、
「どんでん返しが何回、繰り返されたっけ」
短編なのに 見事なプロット
ここに書いてしまっちゃ、面白くない! ...と言う訳で、もし、あっと驚きたい、手軽に読める短編集をお望みなら、どうぞ~
推理小説好きな方には、特にお勧めです。
サマセット・モームは名前だけ知っていると言う感じです。
凄いペースで読書されてますね~
自分が草刈りしてる間に、嘘ウソYouTube見てる間に
(笑)
外国文学でもこれなら楽しく読めそう😅
(⌒▽⌒)アハハ!
朝から大笑いですよ~
最近は、殆どの自由時間+隙間時間も読書って感じです。📚
そういえば、昨夜のblogでは、スタバで新しい本をお読みになられていましたよね🎶
年に数冊しか、自分で購入しない、作家さん達には申し訳ない...出版社は不況なのに💦
モームの長編で、すっ...凄い‼と思ったのは、ドストエフスキー同様、人物描写でした。
それを短編でも、やってのけるとは~
流石です、モーム‼
特に最初の『ジェイン』面白いですよー
私のお気に入りは『ジェイン』です💕
これは短編集なのですね。
人間の心理の分析や内面を掘り下げたようなものですか?
すずさんはそういう不可解で複雑怪奇な小説から登場人物を姿を読み取るのも得意なようですね。
恐怖の世界に引き込まれそうなシーンもあるのですか?
ホラーはあまり好きではありませんが、恐怖心を煽るような表現のものには勉強になるような気がして少し興味があります。
お勧めならばいずれ・・・
短編でここまで!
びっくりします。
ホラーではありません。
推理小説といっても良いと思いますが、
最初の『ジェイン』と最後の『掘り出しもの』
(メイドと主人の愉快な話)
この二つは、『月と六ペンス』を思わせます。
ただ、笑ってしまう内容です。
こんなおばさん、いるいる~(≧▽≦)
って感じですね。
女性心理をコミカルに描いていますよ。
短いので、すぐ読めます。
『ジェイン』一番押しです👍