6人に1人は先天的に肥満になりやすいと証明されたそうです(MSN産経ニュース)。人間に対して行われた研究で、食欲ホルモン、つまりグレリンを解き放つ遺伝変異があることが確認され、この遺伝子をもつ人は、食べたあとも空腹を感じ続けてしまうというのです。そして、わたしたちの6人に1人は、肥満になる可能性のある高レベルのグレリンをもたらすFTO遺伝子の変異を持つらしいのです。グレリンは、満腹のレベルを超えても、食べ物を口に運ばせる遺伝子。FTO遺伝子のTT変異をもつ人は、食事の前にグレリンのレベルが高くなり、食欲を強く刺激されることが観察されたそうです。特にこれは問題ないようです。これに対して、変異AAをもつ人は、食事の後も高いレベルを維持していたというのです。つまり、常に食欲があるということらしいのです。こうした人々に、食べ物の画像を見せたあとで、食べる前とあとに脳の分析を行ったところ、モチベイションや報酬に関係する脳の部位も、食事の前もあともずっと活動的だったことが観察されたそうです。このことは、グレリンのレベル増加が直接的に脳の食べ物に対する反応に影響していることを意味するそうです。FTO遺伝子が関係しなくても高レベルのグレリンが存在することはありうるだろうか?という疑問に対しては、今のところ、答えは「ノー」のようです。人間の細胞では、高レベルのFTOは、化学的・後成遺伝学的相互作用によって、グレリンの生成を誘発することが観察されたそうです。要するに変異AAをもつ人は、高レベルの空腹ホルモンをもっていて、肥満になる可能性がより高いというのです。
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