健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

自殺傾向が血液検査で

2014-08-04 08:30:17 | 研究
自殺を図る人々が共通して持つとみられる遺伝子変異が特定されたという研究論文が先日American Journal of Psychiatryに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。その遺伝子とは、脳がストレスホルモンにどのように反応するかに関連する「SKA2」と呼ばれる遺伝子。このSKA2は、マイナス思考を抑制し、衝動的な行動を制御するために機能するそうです。SKA2が十分に存在しなかったり変異していたりすると、脳は異常レベルのストレスホルモン、コルチゾールを放出するそうです。自殺を計画したり実行に移したりする人々では、異常なレベルのコルチゾール放出が起きていることが、これまでの研究で明らかになっているそうです。研究では、自殺した人々から採取した脳サンプルを調査して、この遺伝子の変異を見出し、さらに自殺した人々はSKA2のレベルが健康な人に比べて著しく低下していることもこの調査で分かったそうです。自殺予防研究で325人から採取した血液サンプルを検査し、SKA2に存在する変異により、自殺願望を経験している人や自殺を図ったことがある人を80%の精度で予測できることが確認されたそうです。

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