健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

連続光への耐性遺伝子でトマトの収穫増

2014-08-24 08:30:27 | 日記
野生種トマトに存在する遺伝子を導入し、栽培種トマトの苗を自然光と人工光の下で1日24時間生育させることを可能にしたとの研究論文が、Nature Communicationsに先日掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。現代のトマトの苗は、連続光の下で栽培すると葉に大きな損傷が生じる恐れがあることが1920年代に行われた実験で明らかになっているそうです。そのため出荷用のトマトは、光の照射を1日約16時間に制限した昼夜サイクルの下で栽培する必要があるそうです。知りませんでした。一方で、レタスやバラなどの他の植物ではこうした問題がないため、連続光で一日中生育させることができるそうです。これは、大規模な工場式温室栽培を行うのに望ましい特性ということです。研究では、南米を原産とする野生種のトマト1品種のゲノム(全遺伝情報)を詳細に調べ、連続光に対する耐性を与える「CAB-13」と呼ばれる遺伝子を7番染色体上で発見。さらに、このCAB-13遺伝子を遺伝子組み換え技術を用いず、異種交配させる従来通りの方法で現代のトマト苗に導入し、作出した交配種に対して連続光の試験を実施。その結果、1日24時間の連続光で栽培した苗は、温室内で16時間の条件で栽培した苗に比べて収穫高が最大20%増加したというのです。
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