健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

心臓発作のリスク

2014-02-08 08:30:34 | 研究
妊娠中の高血圧症やその他のホルモン要因などのために、女性は男性より心臓発作を起こすリスクが高いということが発表されたそうです(AFPBB NEWS)。アメリカ心臓協会(American Heart Association)が、初めて女性向けに作成した心臓発作予防のための新ガイドラインのなかで警告されたもので、女性が心臓発作で死亡する可能性は男性より高いというものです。女性特有の要因としては、妊娠中の合併症や避妊ピルの使用、ホルモン補充療法、偏頭痛、心臓障害などがあげられているそうです。また男性と同じように、高血圧や喫煙、糖尿病は女性にとってもリスクの要因となるとも。ガイドラインはかかりつけの医師や産婦人科医に対し、女性の心臓発作のリスクを見つけて治療する指針を示しているそうです。子癇前症(しかんぜんしょう)や妊娠中の高血圧症の病歴がある女性については、心臓発作のリスクが倍増するために、厳格な検査をするよう勧告し、妊娠可能年齢にある女性については、避妊ピルを処方する前には高血圧の検査を行い、喫煙も控えるよう助言すべきだとしているそうです。年配の女性については、不整脈の一種である心房細動がないか検査するよう勧告。75歳以上の女性で心房細動がある場合、心臓発作のリスクが5倍になり得るそうです。米国では毎年、約80万人が心臓発作を起こし、その半数以上が女性だそうです。また発作が原因で死亡する人の6割が女性だとも。
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肥満防ぐタマゴ

2014-02-08 08:30:23 | 研究
昨年末にちょっと興味深い記事が報道されていました。食べるだけで肥満を防ぐ特殊なタマゴを開発しているというのです(朝日新聞DIGITAL)。脂質の吸収を抑える抗体をニワトリに作らせる方法で、マウスでは効果が確認できたようです。ヒトや動物は食べた脂質を「リパーゼ」と呼ばれる酵素で分解して、小腸で吸収しています。ですので、脂質をとりすぎて肥満になるのを防ぐには、リパーゼの働きを抑える方法が一つの手段ですね。海外では、リパーゼ阻害薬も普及しているそうですが、肝炎などの副作用があったそうです。そこで、リパーゼにだけ結合して働きを妨害するたんぱく質(抗体)を、ニワトリを使って作ることに成功したというのです。まず、ニワトリにブタのリパーゼを注入してリパーゼ抗体を作らせ、その後、親鳥の抗体が濃縮したタマゴの黄身を精製し、得られた成分を健康食品として利用するというもののようです。さて、ヒトでも効果的でしょうか。
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大雪の関東地方

2014-02-08 08:30:10 | 日記
関東地方は大雪です。東京でも。しんしんと降り積もっています。予想ではこれから本降りということですが・・・・。今日はもちろんですが、明日の朝の交通機関は大変なことになるのではないでしょうか。月曜日まで影響が出なければいいのですが・・・・・。
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はしか患者の増加

2014-02-07 08:30:43 | 研究
今年に入って、国内のはしかの患者が大幅に増えているそうです(NHK NEWS WEB)。国立感染症研究所などによると、1月26日までの1か月間に全国の医療機関から報告されたはしかの患者は46人で、前の年の同じ時期に比べ2.6倍と大幅に増えているというのです。患者はワクチンを接種していない20歳以上の若者が多く、はしかの流行が起きているフィリピンに滞在し、帰国後発症したケースが目立つということです。はしかは発熱やせきなどインフルエンザによく似た症状で始まり、全身に発疹が出るウイルス性の感染症で、脳炎などを起こして重症化することがありますので注意が必要です。
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関節リウマチの骨破壊を引き起こすT細胞

2014-02-06 08:30:57 | 研究
関節リウマチの発症の鍵となるT細胞(exFoxp3Th17細胞)を新たに発見し、この細胞が免疫を抑制するT細胞からの分化転換により発生することが発見されたそうです(ケアマネイジメントオンライン)。関節リウマチは、自己の免疫系が自分自身の細胞を攻撃することによって起きる自己免疫疾患の中でも発症頻度が高く、関節の炎症と骨の破壊が主な症状です。中年以上の女性に多く発症し、QOLを著しく侵害することから、介護保険を利用し、在宅療養をしている人も多いですね。このような自己免疫疾患は、免疫の司令塔であるT細胞のうち、自己に対する免疫応答を抑制するT細胞と促進するT細胞のバランスが破綻すると発症すると考えられているそうです。 しかし、関節リウマチの発症原因は不明な点が多く、また自己免疫疾患を促進するT細胞の発生メカニズムもこれまでよく分かってないため、根本的な治療法の確立が難しい状況にありました。今回発見した新たなT細胞は、これまで知られていたT細胞よりも関節の炎症や骨破壊を強力に引き起こすとともに、他に類を見ない遺伝子群を発現することが明らかになったそうです。これは同時に、関節リウマチだけでなく多発性硬化症や全身性エリテマトーデスなどのさまざまな自己免疫疾患の治療標的となる可能性を持っており、新しい治療薬や診断マーカーの確立に繋がることが期待されるそうです。
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日光を浴びると血圧が下がる

2014-02-05 08:30:09 | 研究
日光を浴びると血圧が下がり、心臓発作や脳卒中の危険因子となる高血圧対策として有効かもしれないという研究結果が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。被験者24人に日焼けマシンで紫外線「UV-A」を20分間浴びる実験を2回行い、1回目は日焼けマシンのランプが発する紫外線と熱の双方が皮膚に当たるように設定し、2回目は紫外線を遮断してランプの熱だけが皮膚に当たるようにしたそうです。その結果、UV-Aを浴びると皮膚における一酸化窒素(NO)レベルが変化し、血管が拡張して血圧が下がることが示唆されたというもの。皮膚から血液循環に入り込んだ少量のNOが血管の緊張を緩和して血圧が下がり、心臓発作や脳卒中リスクも下がる可能性があるというのです。今回の研究成果は、季節や緯度によって変化することが分かっている血圧と心血管疾患に関する過去のデータを裏付けるものでもあるそうです。これらの病気のリスクは太陽からの紫外線が減る冬や、赤道から離れた緯度の高い国々で高くなることが知られていたそうです。皮膚がん予防のために過度に日光を浴びることは避けるべきだが、全く日光を浴びないことも心血管疾患リスクを高めるのかもしれません。
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脳卒中に対するリハビリテーションの効果

2014-02-04 08:30:48 | 研究
脳卒中からのリハビリで運動機能が回復する際、人の脳では退化していると考えられていた部位が、損傷した部位を補うように活性化していることが明らかにされたそうです(朝日新聞DIGITAL)。脳卒中になった50~70代の男女10人の脳が3カ月間のリハビリでどう変化するか、高精度の磁気共鳴断層撮影(MRI)で調べたそうです。運動機能は3カ月で健康時の約6割から約8割へと回復したが、脳卒中で損傷した神経細胞は回復しておらず、その代わりにに脳の中心付近にある「赤核」の神経が活性化していたそうです。赤核は進化的に古い部位で、両生類や爬虫類などで運動機能を担うとされているようです。人では錐体外路に属する神経核で中脳に存在し、不随意運動の制御に関わると考えられています。
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大学院での研究のいざない

2014-02-03 08:30:14 | 研究
先日、骨格筋研究へのいざないの記事を書きましたが、再度思うことを書きます。ここ連日のように生物学の常識を覆したSTAP細胞を発見した若手女性研究者に関する報道がなされています。彼女は立派な研究者だと思います。おそらく、今後も素晴らしい研究をいくつもしてくれるでしょう。その彼女が言っていたことですが、「数十年後や100年後に役立つ研究をやっていきたい」ということ。非常に大切なことで、気になったことです。昨今の研究界を取り巻く雰囲気は、すぐにでも役立つ研究をすべき、あるいは役立つ研究こそがいい研究であるというようなものがあります。「すぐに役立つ研究」とはなんでしょうか。大学院に入学してくる学生さんに聞いてもやはり同じようなことを聞くことが正直多いです。ですが、すぐに役立つとはどういうことでしょうか。よく考えてみてください。研究とはある意味積み重ねです。ですので、正確性や再現性が求められるのです。大きな目標を立て、そこへ向けて現段階でできることは何か、現段階で確実に証明できることは何か、というものを考えてみるのも重要だと思います。自分の研究の限界を知ることは重要なことです。大きな目標へ向けて一緒んい研究をしませんか。
骨格筋研究に興味関心のある方ならバックグラウンドは問いません。まずはお問い合わせください。大学を卒業されている方ならどなたでも受験できます。また、短期大学や専門学校を卒業されている方でも、卒後の職務経歴から受験資格がある場合があります(4年生の専門学校を卒業された方の多くは、大学院受験資格があります)。
研究室の見学も大歓迎です。
まずは、お問い合わせください。

E-mail goto「アット」sozo.ac.jp
  (上記アドレスの「アット」の部分を@に変えてください。)
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別々の物事を区別して記憶する神経細胞群の発見

2014-02-02 08:30:07 | 研究
脳内で記憶をつかさどる「海馬」へ、信号を整理して送る重要な神経細胞群が発見されたそうです(YOMIURI ONLINE)。研究では、まず細胞群が普通より活発に働くマウスと、逆にあまり働かないマウスを遺伝子操作で作製し、ある音を聞かせた20秒後、足に不愉快な電気刺激を与える実験を、いずれのマウスにも3回ずつ繰り返したそうです。そしてその翌日、今度は電気刺激なしで音だけを3回聞かせたところ、細胞群が働かないマウスの方だけがおびえたそうです。したがって、細胞群は「音」と「電気刺激」を区別して記憶できるように働いたと考えられるというのです。この細胞群は半球のような形をしているそうで、「アイランド・セル(島細胞)」と名付けられたそうです。マウスで実験した成果ですが、人間にも似た形の細胞群があり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)やアルツハイマー病など、記憶に関連する障害に関係がありそうだと考えられるようです。PTSDでは、(事件と風景、音など)別々の物事の記憶が結びついて、障害をもたらしていると言われているそうで、この細胞群の研究が進めば、治療につながるかもしれないということです。
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大学院での骨格筋に関する研究のいざない

2014-02-01 08:30:34 | 研究
先日、30歳の女性研究者による新たな「第3の万能細胞」の発見が報道されていましたが、あなたも世界に先駆けになるような研究をして、人類の未来に貢献してみませんか。豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学分野生理学研究室では、そんな研究者になりたいと大志を抱く大学院生を募集しています。

当研究室では、骨格筋を対象に研究を展開しています。骨格筋の萎縮や肥大のメカニズム、損傷骨格筋の再生など骨格筋の可塑性制御機構の解明に取り組んでいます。
骨格筋は関節を固定したり動かしたりするのはもちろん、人体最大の器官でありその代謝も重要です。骨格筋が萎縮してしまうと、姿勢の維持や逆に動作が困難になります。さらに、基礎代謝が減少してしまいます。健康長寿のためには適度な運動が欠かせないとよく言われますが、これは骨格筋の機能が維持されているからこそ具現化できるものです。
骨格筋はトレーニングなどで鍛えれば肥大し大きな力を出せるようになりますが、トレーニングをやめれば元の状態に戻ってしまうのはよく知られています。さらに、日常の活動レベルが少なくなっていくと、徐々に骨格筋は萎縮し、虚弱化していきます。萎縮し虚弱化すると、階段の上り下りが辛くなってエスカレーターやエレベーターを使用しがちになりますが、こうした行為はさらなる骨格筋の萎縮・虚弱化を招くという負のスパイラルになってしまいます。
でも、辛いものはできれば避けたいというのが人の常ですね。そこで、骨格筋の萎縮や虚弱化を防ぐ方策はないものか、日常生活活動レベルで骨格筋を鍛えることはできないかと、研究を展開しています。
こうした研究は、リハビリテーション領域ではもちろん、宇宙飛行士の健康管理の上でも有用なものです。ですので、宇宙医学も本研究室の研究領域の1つになっています。
「骨格筋の萎縮や虚弱化を防ぐ方策はないものか、日常生活活動レベルで骨格筋を鍛えることを明らかにする」と口で言うのはたやすいことですが、これらを解明することはそう簡単ではありません。骨格筋萎縮や虚弱化を防ぐためには、その前になぜ骨格筋は萎縮するのか、なぜ虚弱化するのか、骨格筋ななぜトレーニングに対して適応するのか、ということを1つ1つ明らかにしていかなければなりません。
研究のアプローチとしてはタンパク質やmRNA発現を解析していますが、初心者の方でも丁寧に教えますのでやる気・意欲のある方ならどなたでもできるようになります。
2月10日(月)から2月21日(金)までが出願期間になっています。試験日は2月27日(木)です。

骨格筋研究に興味関心のある方ならバックグラウンドは問いません。まずはお問い合わせください。大学を卒業されている方ならどなたでも受験できます。また、短期大学や専門学校を卒業されている方でも、卒後の職務経歴から受験資格がある場合があります(4年生の専門学校を卒業された方の多くは、大学院受験資格があります)。
研究室の見学も大歓迎です。
まずは、お問い合わせください。

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