健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

STAP細胞は・・・・・?

2014-03-11 08:30:06 | 研究
1月末、日本いや世界を巻き込んで一大旋風を巻き起こしたSTAP細胞。ところがここにきて急展開。共同研究者の先生の一人が、論文を一度取り下げることを他の著者に呼びかけたそうです(NHK NEWS WEB)。その先生の大学のHPにもコメントが掲載されているようです(http://www.yamanashi.ac.jp/modules/information/index.php?page=article&storyid=768)。この先どうなるのでしょうか。
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関節リウマチの原因

2014-03-10 08:30:04 | 研究
先日、関節がじわじわと壊れていく原因不明の病気、関節リウマチの「主犯」が明らかになったと報道されていました(朝日新聞デジタル)。関節リウマチは、ウイルスや細菌など外から入り込んだ敵を攻撃する免疫システムが、自分自身の組織を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。これまで原因が分かっていないため、治療は免疫反応や炎症を抑える対症療法しかありませんでした。厚生労働省によると、国内の患者数は推計で約70万人。この病気の原因が、本来なら細胞内で分解処理される不良品のたんぱく質が、患者の細胞では表面に出てしまうことが原因だそうです。この発見はこれまでなかった根治薬の開発につながると期待されるそうです。
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学生の2人に1人が奨学金受給

2014-03-09 08:30:11 | 日記
先日、大学生が昨年度1年間に支払った授業料は、平均で87万1000円とこれまでで最も高くなり、奨学金を受けている学生が53%に上ることが日本学生支援機構の調査で分かったという報道がありました(NHK NEWS WEB)。この調査は、大学生の生活の実情を把握しようと、日本学生支援機構が2年に1度行っていて、昨年度はおよそ4万1000人から回答を得た結果だそうです。学生たちが1年間に使った金額は、平均で188万100円と前回の調査よりおよそ5万円多く、12年ぶりに増加。使いみちは、学費が117万5500円、生活費が70万4600円で、学費の中でも授業料が87万1000円と、調査を始めた昭和43年以降で最高に。一方で、学生の収入に占める保護者からの仕送りなどの割合は減っていて、奨学金とアルバイト料の割合が増え、合わせて37%となっていたそうです。奨学金を受けている学生は53%と、これまでで最多に。奨学金を巡っては、返済が滞っている人が33万人余りに上っていて、日本学生支援機構は、来年度から支払い猶予期間を5年から10年に延ばすほか、それを超えた場合の延滞金の利息を10%から5%に引き下げることにしているそうです。
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古代の欧州人は「浅黒い肌に青い瞳」だった

2014-03-07 08:30:02 | 研究
約7000年前にスペインに住んでいた狩猟採集民のDNAは、欧州人が従来考えられていたよりはるかに最近まで浅黒い肌をしていたことを示唆しているとの調査報告が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。スペインにある深い洞窟系で発掘された「ラブラナ1(La Brana 1)」と呼ばれる古代の男性の骨格の歯から採取した遺伝物質を調べたところ、浅黒い肌に青い瞳という珍しいな組み合わせが明らかになったというものです。ラブラナ1が生きていた、1万年から5000年前の中石器時代の欧州人は、その高い緯度から紫外線レベルが低く、すでに白い肌をしていたと考えられていたそうですが、今回発見されたことは明らかに異なるものだそうです。古代の狩猟採集民は新石器時代に農耕民になり、こうした生活様式の変化で食生活が変わり、ビタミンDの摂取量が減少し、人間の皮膚は太陽光線に当たることで自らビタミンDを作り出すことができるように。浅黒い肌では白い肌より合成する量がかなり少ないため、このことが白い肌に変化するための進化の誘因となったと考えられるようです。
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アルツハイマー病の原因分子の蓄積を制御する遺伝子

2014-03-06 08:30:30 | 研究
少し前になりますが、アルツハイマー病の中心病理であるアミロイドβ(Aβ)タンパクの脳内蓄積量が、遺伝子「kinesin light chain 1スプライスバリアントE (KLC1E)」によって制御されていることが明らかになったという発表がありました(マイナビニュース)。日本の認知症患者は2025年に470万人となり、その後も高齢化が進むことから増加していくことが推測されている。認知症の原因疾患の中でももっとも多いのが脳にアミロイドβ(Aβ)タンパクが蓄積することで引き起こされることで生じるアルツハイマー病であり、特殊な家族性アルツハイマー病の場合を除いて、病理形態の分子メカニズムがよく分かっていないこともあり、その効果的な治療法や予防法は、まだ確立されていないのが現状です。アルツハイマー病などの疾患は多数の遺伝因子(体質)、環境因子や生活様式が発症に関与する多因子疾患として知られていますが、そうした外的要因があるために、遺伝子の影響を直接効果的に評価することが難しいほか、ヒト遺伝子が個人間の多様性を持つことも、遺伝子解析を難しくしている要因となっていたそうです。今回の研究では、アルツハイマー病になりにくいマウスの系統が存在するのかどうかの検討を実施し、その結果「DBA/2」と呼ぶ系統のマウスが「C57BL6」や「SJL」という系統よりもAβタンパクの脳内蓄積量が1/3~1/4程度に抑えられており、アルツハイマー病の病理が形成されにくい系統であることを発見したというもの。しかし、この系統のマウスであっても、体質を規定する遺伝子の特定を試みた研究の成功率は1%以下であるとのことで、研究では、通常用いられるゲノム解析の代わりに、各遺伝子の挙動を効率的に直接捉えることができる遺伝子発現解析を実施したそうです。因果関係については、疾患モデルマウスと疾患病理を有さない通常のマウスを並行して解析することで、原因となる遺伝子を絞り込むことで解決を図ったそうです。その結果、遺伝子「KLC1E」がアルツハイマー病の中心病理であるAβタンパクの蓄積量を規定していることが明らかになったというのです。また、ヒトにおいてもマウス同様にアルツハイマー病患者の脳でKLC1Eの発現が高値であること、ならびに培養細胞の実験でもKLC1Eの発現量を人工的に増減するとAβタンパクの産生も増減することが確認され、従来、Aβ病理の結果だと考えられていた細胞内輸送障害がAβ病理の原因でもあることが示されたというものです。現在のアルツハイマー病の薬は症状を進行抑制するだけで、症状の原因となる「脳病理」の改善や進行抑制ができませんが、細胞内輸送の研究をさらに進めることで、脳病理を抑制する治療法の開発につながるかもしれないということです。
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二重課題干渉

2014-03-05 08:30:27 | 研究
車を運転中に助手席の人と込み入った話をすると、ブレーキを踏むのが遅れたり、きちんと答えられなかったりしますね。このような現象は「二重課題干渉」と呼ばれているそうですが、脳でどのようなことが起きているかは、これまでよく分かっていなかったそうです。ニホンザルに記憶と注意に関する課題を同時にさせ、大脳(前頭連合野)の動きを調べたところ、それぞれの課題を担う神経細胞の活動は、課題が一つだけの場合に比べて大幅に低下していたそうです。 これは、二つの課題に対応するそれぞれの神経細胞が、互いに干渉し合うためということが明らかになったそうです(京都新聞)。
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『熱ショックタンパク質の機能とその応用』(再掲)

2014-03-04 08:30:30 | 研究
来週の水曜日(3月12日(水))に豊橋創造大学大学院健康科学研究科第6回健康科学セミナー『熱ショックタンパク質の機能とその応用』を開催します。講師は、慶應義塾大学薬学部分析科学講座主任教授の水島 徹先生です。

http://www.sozo.ac.jp/department/health-science/seminar.php

【講演要旨】
 熱ショックタンパク質 (HSPs)は細胞をストレスに対し耐性化する代表的なストレス蛋白質である。これまで、疾患におけるHSPsの役割はよく分かっていなかった。そこで我々は、HSP70過剰生産改変マウスを用いて研究を行い、HSP70が胃潰瘍、小腸潰瘍、炎症性腸疾患、アルツハイマー病に対して保護的に働いていることを報告する。
 一方我々は、化粧品の開発を目指して皮膚におけるHSP70の役割を検討し、HSP70が紫外線によるシワ、シミを防ぐことを発見した。また400種類の生薬、天然物からHSP70を増やすものを検索し、発見されたヤバツイやアルニカなどを配合した化粧品を発売した。これらは世界初の化粧品として好調な売り上げを示している。

参加無料

日 時:2014年3月12日(水)16:30~
(なお、当日同じ会場にて15時より大学院健康科学研究科の修士論文発表会を開催いたします。ご興味ご関心のある方はこちらにもご参加いただけます。詳細はお問い合わせください。)
場 所:豊橋創造大学E棟2階 E21教室
対 象:大学院健康科学研究科教員ならびに健康科学研究科大学院生、豊橋創造大学・豊橋創造大学短期大学部に所属する教職員、関連施設職員、他
    ※本セミナーは一般の方は参加できません。ご了承下さい。ただし、大学院健康科学研究科入学を志願される方、および入学を検討中の方な
     ど参加可能となる場合があります。参加ご希望の方は、下記「お問い合せ先」までお問い合わせください。

申込方法:以下の必要事項を記載の上、E-mailまたはFAXにてお送りください。
  1)所属(団体名)
  2)氏名(複数名でも可)
  3)連絡先 E-mail、TEL、FAX
     個人情報は、豊橋創造大学の個人情報保護方針に基づき、安全かつ適切に管理いたします。

 なお、今回のセミナーより、お申込みいただきました方および参加されました方には、今後も健康科学セミナーの開催のご案内をさせていただきます。その際には、e-mailを活用させていただきます。できるだけ、e-mailでのお申し込みをお願いします。また、今後のセミナー連絡が不要の場合は、その旨お知らせください。

本セミナーは、最先端の医学・医科学・医療・福祉等に関する研究をリードする新進気鋭の研究者ならびに実践者から研究に係わる最新の情報を入手するとともに、他大学院との交流を活性化することを目的として、定期的に開催しています。

お問い合せ先:
豊橋創造大学教務課 滝澤
TEL:050-2017-2102
FAX:0532-55-0803
E-mail:kyoumu@sozo.ac.jp
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STAP細胞のその後

2014-03-03 08:30:15 | 研究
このブログで以前にも触れたSTAP細胞。世紀の大発見かと思いました。しかし、STAP細胞の論文と関連する論文に大きな問題があることが指摘されています。STAP細胞の発見についての論文が発表されてから、多くの研究者がSTAP細胞の再現を試みているようですが、1か月経ってもなお再現ができていないようです。また、論文の図に不適切な加工や明らかな間違い、他の論文と同一文章(100語以上の一致)があるなど多くの問題点が挙げられています。実際に、この論文を掲載したNature Publishingも問題を公式に調査していると表明しています(http://www.asyura2.com/13/nature5/msg/210.html)。さらに、関連する論文にも問題点が指摘されています。あまりにもインパクトのある結果であったからこそこうした追及がなされているのでしょう。いずれ、誰かが証明してくれることでしょう。
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動脈硬化の仕組み

2014-03-02 08:30:22 | 研究
先日、6種類の遺伝子の働きが変化して動脈硬化につながる働きをしているという研究成果が発表されました(朝日新聞DIGITAL)。ヒトの遺伝情報の中には個人ごとに塩基配列が違う部分があり、これが病気のなりやすさの違いに関連していることが徐々に明らかになってきています。今回の研究は、塩基配列の違いだけでなく、特定の分子が遺伝子に過剰に付いたり離れたりすること、つまり遺伝子の修飾により遺伝子の働きが変化する点に注目したものです。亡くなった24人の大動脈の内膜を採取。動脈硬化が起きた部分とそうでない部分の遺伝情報をすべて解析したところ、塩基配列は同じなのに、動脈硬化を起こした部分は6種類の遺伝子に「メチル基」と呼ばれる分子が過剰に付いたり離れたりしており、血栓ができやすくなるなど動脈硬化につながる働きをしていたということが明らかになったそうです。エピジェネティクスですね。遺伝子を持っているからと言って、その遺伝子がどの程度発現するかはこの遺伝子の修飾に依存することが次第に明らかになっています。
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ハンドレッド・パーソン・ウェルネス・プロジェクト

2014-03-01 08:30:35 | 研究
100人もの人々が、自分たちの生きた体を科学の目にさらし、それぞれの健康を増進する方法を探るという、前代未聞のプロジェクトが、米国で3月に始まるそうです(AFPBB NEWS)。「ハンドレッド・パーソン・ウェルネス・プロジェクト(Hundred Person Wellness Project)」。このプロジェクトでは、被験者の健康状態が24時間休みなく観察されるそうです。まず各被験者の全ゲノムを解析した後、25年間にわたり睡眠パターンや心拍数、腸内細菌、臓器の健康状態の指標となるタンパク質、血液サンプル、免疫細胞活動などの項目を定期的に測定するそうです。被験者は全て、プロジェクト開始時に健康体とされる人々だそうで、プロジェクトの目的は「心臓や脳、肝臓が健康な状態から病気へと推移するのを実際に追う」ことと、それぞれの体に合わせた健康促進方法を探ることだそうです。健康増進のため食事をどう改善したらよいか、被験者の遺伝子構造から危険と推測される薬をどう避けるかなど、各人が「実行可能な」方法を探す予定だそうです。プロジェクトは9か月間の試験プログラムを経て、4年以内に被験者数を10万人に、観察期間を最大30年間に、それぞれ拡大する予定だそうです。英科学誌ネイチャー(Nature)が先週掲載した記事によると、プロジェクトの費用は被験者1人当たり1万ドル(約102万円)ほどになる見込みだそうです。
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