老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

     うれしいやら 悲しい😢やら

2018-04-25 17:27:10 | 俳句


法然寺さまへ花の苗を買いに行く。


その前に隣接をした公園の躑躅の花が満開だ。
それを見に行く。
いつものように、私はのんびりと写真を撮っていて夫とは別行動に。

傍若無人な夫の声が公園のどこかで「おーい、おーい」と私を呼んでいる。

探しあてた方へ行くと、「殿 がいるよ」と。

        

 亡くなった殿と同じ犬種のホックステリアがお散歩に来ている。
近ずくと
「りんちゃんて名前だって」
そうりんちゃんだ。
何年か前にこの公園で逢った。そのりんちゃんに久しぶりに逢えた。
私は二回目のりんちゃんとの逢瀬?だが夫は初めてだ。

         

 夫も殿が生き返ったように、嬉しそうに見ている。

りんちゃんは女の子。もう9才になったそうだ。
頭を撫ぜる、首を撫ぜる、背中に触れる。
あったかい。太いワイヤーホックスの毛触りが、殿と同じ。
触っているうちに、殿 の事を思い出して涙がこぼれそうになる。
りんちゃんが上目使いに私を見上げた時の白目が殿とそっくり。また涙が出そうになる。
殿もあまり触られるなが嫌いだった。りんちゃんも私が触れても怒ったりはしないが、あまり長く触れてもいいよ~とサービスはしない。

             

 幸せそうだ。羨ましくなる。
私の住んでいる街周辺ではこのワイヤーホックスは見かけない。
何年かぶりに、りんちゃんと逢ったのみ。嬉しかった。
ここ公園に午前中は来ていると言うが、ここまではめったに来ない。(車で30~40分)
今日の偶然の出逢いが何とも嬉しい。そして殿との想い出が甦ってきて泣けそうになった。
長くりんちゃんと過ごしたい。しかし殿を想い出す。複雑な胸中。

      

法然寺さまの前で売っている花苗を見繕って買った。


> 江戸時代に「嵯峨の立ち釈迦、讃岐の寝釈迦」と謳われた涅槃像がある歴史あるお寺。
法然寺の三仏堂(涅槃堂)内部には、釈迦入滅の様子が立体涅槃として再現されている。
讃岐の寝釈迦」と呼ばれる涅槃像を中心に、人物鳥獣52体がほぼ実物大で再現されている。これほどの規模の立体涅槃像群は他に例がなく非常に珍しい。 高松藩主松平家の菩提寺である。
     

       🍒     苗市やあどけさ残る店の番

       🍒     メタセコイアの並木緑の風匂ふ
      


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      雪餅草

2018-04-24 11:40:19 | 俳句
      

 お詣りも兼ねて志度寺へ散歩に行く。
境内には、石楠花、牡丹、様々な春の草花が咲いている。
 
今日もご住職が花の手入れをしていた。
少しこの寺のご住職は個性的な方と巷では噂をされている。

沢山の花や木をまるで園芸店のように、境内狭しと植えている。
私は お花 が好きだから、ここで珍しい新種の花を見るのはとても楽しい。

古くなって倒れかけている鐘楼や、寺に付随する建物の痛みを見るのは忍びないけれど。

         

 とある一角で 雪餅草を見つけた。
深く積んだ落葉を割って、二~三株が顔を出している。
鉢植えの雪餅草は時々見ているが、深山に入らなくともここに咲いていたかと嬉しくなった。

> 仏炎苞の花序の付属体は白色のこん棒状が雪のように白く、やわらかく餅のようなことからユキモチソウと名付けられたようだ、、と。
穂の上部はふくれて白く、餅を思わせる。歓喜草( かんきそう)とも別名が。
花言葉は 「苦難の中での力」
残念にも「雪餅草」は季語ではない。

あまり花言葉に信頼を寄せてはいないが、この花言葉、この寺(四国八十八ヶ所)で見ると、ピッタリである。
私がお花を見ている間もお遍路さんが何組、何人もが通って行った。

雪餅草が咲いていた場所を見過ごしたかも知れぬお遍路さんは、この寺に咲いている数々のお花に、何千里も歩いて来た苦難の道のりを振り返る時、後三ヶ寺で、結願となると考えた時にほっとする役割りをこの花々を見て思うとすれば、個性的なご住職も、そのあたりを考えてせっせとお花を植えているのかも知れない。
一種の桃源郷を思って「桃の園」と石の碑が建っていたことから、そんな夢を抱いているのかも。

         

 早々と貴心樹の花が開いて芳香を放っていた。


       🍒     雪餅草老遍路杖をもつらせて

       🍒     雪餅草春風こそばゆき日なり
 

  
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    虎杖

2018-04-23 14:10:50 | 俳句
        

散歩の途中でイタドリを採った。
田舎で育った者には子供の頃からお馴染みの春の山菜である。

たまたま、見つけたのを五~六本手折った。
ポキンと音がするのが食し頃のイタドリである。余りにも短いと使いものにはならぬ。
4~50センチの大きさが丁度良い。

いつもはこの摘んだイタドリを、皮を剥き、3~4センチに揃えてタッパーに入れてお醤油をかけて一晩ねかせると、次の日は美味しい漬物になる。
イタドリの酢っぱさが抜けて、おかかをかけて食べると美味しい。
私は好きである。

今回は採ったばかりのイタドリの皮を剥き、サラダにしてみた。
思い付きの初めての試みである。

皮を剥いたイタドリ、アボガド、キャベツ、彩りにトマトを入れた。
ドレッシングをかけると、アボガドの甘さとイタドリの酸っぱさが調和されて、何と美味であることか。成功。

もう虎杖は、まことに杖に使えれるくらいの大さに成長をしている。
秋になると、ピンクや白い花をさかせる。

来年の春には又、サラダにしよう。
待ち遠しいな。


     🐇     もてなさる虎杖の煮〆土佐も奧

何年か前、坂本龍馬の脱藩街道を訪ねた。
土佐奧の食堂で、塩漬けのイタドリを戻したのや、椎茸、蒟蒻のお煮しめが出てきた。
イタドリと私はすぐ解ったが、夫はこれ何と私に聞いてきた。オホホ。

そんな事を思い出した。
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    いたわりあっている

2018-04-22 10:07:10 | 俳句

      

 草臥れた。
最後の実家?
整理をして、飛ぶ鳥後を濁さずの気持ちに、、、片付けた。
明日からは解体屋が入って、跡形もなくなる家に別れを惜しんだ。
今度、来た時は、広い駐車場に一角いなっているのだろう。

 半世紀以上も前の舞い扇が出てきた。
私の嫁入り箪笥の中を整理中に子供の「へその緒」などと一緒に。
昔のまま、色落ちもせず、折り畳をするとパチンと音を立てて閉まる。

子供の頃、日本舞踊を習わされていた。
先生に
「この子はちっとも 品(しな)」がないと云われていた。
「背中に竹の尺を入れるよ」
そんな事を言われても品なんてと、、、悲しくも何ともなかった。
姉が踊りが好きで、私は姉のお付き合いだとくらいにしか思ってないもんな。

先生は京都の祗園の出身の方だとか。
戦争中に親戚に疎開をして来、そのまま住みついたと聞いていた。
子供心にも綺麗で、着物を着たときの襟のつかし方が母とは違っていた。

しかし、踊りのお稽古以外は、優しいおばさまで、いつも遊びに行っていた。
水に小さい貝を浮かべると、貝が相手を求めて一方の貝とくっつき合う、珍しい貝で遊んでくれた。
姉が作ってくれた、お人形の着せ替え遊びが子供達の間で流行っていた時は、先生は着せ替えの着物をそれは沢山に縫って下さって、皆に羨ましがられた。
綺麗な端切れは、皆の持っているお人形の着物と云えど、段違いに綺麗だったから。

         

 その時の、踊りに使った、扇子があったのだ。
表は金、裏が銀の面、桜が描かれている。
多分、先生が京都から取り寄せたのであろう。

家も嫁入り道具も想い出も全て昨日で無くした?

前に進むには、捨てさるものが、いかに多いか。
夫と何も言わ無いことがいたわりと、哀しみを隠しあっている。
夫の方が、もっともっと哀しいだろう。亡くなった両親や姉妹、はらから、計り知れない想い出がいっぱい。

全国で空家が増え、空き家対策に今住んでいる我が街も力を注いでいる昨今。

空き家の数だけ、想い出がある。
人出に渡ったとはいえ、市営の文化ホールの駐車場だと哀しみも半分くらい。
遊ばして置く余裕が無かった。これが悔しい。


      🍒     舞扇とぢて行く春惜しみけり



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      たのしげ 菜園

2018-04-20 10:13:00 | 俳句
        

久しぶりの町内巡り。

我が団地専用の貸し菜園があり、知り合いの方がいたから、立ち話に。
自治会館で、おしゃべりの日があるから、おいで下さい、、と誘って下さる。
それなりのお齢の方が手芸やカラオケを楽しんでいるのだ。

句会もあって、この町内に引越しで来た10年ほど前に、一~2回覗いた。
それ以来の事は、多くは語るまい。。。。


菜園で天道虫(🐞)を見つけた。
カラスノエンドウ にとまっている。あちこち何匹も。
写真を撮ろうとすると、パット羽を広げて飛び去ってしまう。


       

菜園のこぼれた種で 苺の花 が畦とおぼしき所に咲いている。


      🍒    天道虫指に憂きこと忘るれゐし      

      🍒    貸し菜園あたたか人の三々と

      🍒    初蛙貧しけれども自適の日


いい街だ。ここからも海が望める。
 


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