可愛い花を見つけた。
これぞ初めて目にした花だ。
羅生門に下って行く岨道で咲いていた。
昨日の雨で、ぬかるんだ岨道。
杖を突いてすべらないように、足元に注意をはらいながら、そろそろ下って行く。
そこで目にとびこんできたのが、この花。
直径は1センチくらい。
花弁は五枚。ピンクがあったり、薄紫がまぢっていたり、とにかく可憐でかわいい花。
今、身近な山野草の写真集を開いている。パソコンで調べた。
きっと「琉璃草」だ、、、とは思うけれど確信はない。
日も、めったに射さぬ木々の根方の枯葉の中から首をだして咲いていた。
ルリ色、琉璃色だ。
私に注意をはらって下さい。ここにいます、、、って感じで咲いていた。
一日のバスの旅。
私以外、山野草の写真を撮ったりせぬから、皆さんの足手まといにならぬよう、遅れないように、やっと不安定な足場で二~三枚の写真が写せた。
裏紅一華(一輪草)にこの琉璃草。
この山野草に出会えただけで、旅の目的を果たしたことに。
三連水車で少しがっかりをしたけれど、プラス、マイナス零の結果に。
時々の吟行は大切だ。そうだ。そんな事をつくづく感じた。
☆ 琉璃草やしとしと曇る浅間山 前田普羅
歳時記にはこの 普羅の一句しか見つけることが出来なかった。
🍒 琉璃草や転ばぬやうに下る途
🍒 琉璃草や待てど暮らせど蝶の来ぬ
🍒 琉璃草や小暗き森の真珠とも