先の米合衆国大統領選を初め 内外の情勢が緊迫し大きく動く折恐縮なのだが、今回は我国内政の一問題、健康保険証の事につき少し触れたく思う。
既報の通り、従来の紙健康保険証は 来る 12/2に基本新たな発行を終え、マイナンバー・カードと一体の所謂「マイナ保険証」に原則一本化される予定。
拙者も含め、マイナ保険証に移行済の各位も多い様だが、病院や医院、診療所に備わる受付機を使う マイナ保険証の利用は意外に進んでおらず、全体のほぼ 1割強に留まるとされる。
これは、マイナンバー・カード立上げ時に複数のトラブルが生じた事もあって 同カードの国民的信頼醸成が進まない事が大きな一因だが、河野元デジタル相がそうした現場の事情を汲む事なく マイナ保険証一体化の強行を図った影響も小さくなさそうだ。
このままマイナ保険証一体化を進めるのは、それは不安が付き纏うのも事実。前述前日(厳密には 11/29金曜か)までに発行済みの紙保険証は勿論 1年間有効だが、折しも与党自公は先般衆院選で大きく後退。このままマイナ保険証化の進行はどうかとの声も大きく、野党側もその方向に動いている様だ。以下 昨日の日テレニュース・ネット記事を引用して、少しみて参ろうと思う。
「立憲(民主) 紙の保険証 ”廃止延期” 法案を提出 政府は来月廃止の方針」
健康保険証について 政府はマイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」に一本化する方針で、12/2に現行の紙の保険証を原則廃止することを閣議決定しています。
これ以降、紙の保険証の新たな発行は停止されますが、企業に勤める人などが持っている被用者保険の場合はおよそ 1年間、国民健康保険などの場合は有効期限までの間、最長 1年間は 今までと変わらず使用することができます。その後、紙の保険証は使用できなくなる予定です。
これに対して立憲民主党は「マイナ保険証をめぐる混乱が続く中で 紙の保険証の廃止は早すぎる」として「(紙)保険証廃止延期法案」を衆議院に提出しました。紙の保険証の廃止を延期し、しばらくの間は現在の併用状態を継続すべきでとしています。
その上で、先に行われた自民党総裁選挙の期間中に 石破首相と林官房長官が「マイナ保険証」と紙の保険証を併用することも検討すると述べていたことを指摘し「(今の)首相と官房長官になったら ころっと変わってしまった」と両者の対応を批判しました。
法案提出者のひとりである 立憲(民主)の柚木衆院議員は、与党が(衆院)過半数を割っている現状を踏まえ「与党は野党の意見も受け止めてやると仰っている。本当に民意に寄り添うか問われている試金石だ」と指摘しました。(引用ここまで)
国会期間をメインに、何かといえば「初めに攻撃ありき(特に参院が酷い!)」なる主戦論が横行しがちの第一野党・立憲民主だが、今度ばかりは「やればできる、廃案より対案」となり得るのだろうか。
引用記事中の柚木参議も主戦論に傾きがちの 余り好感できない人物だが、対案を示す以上はより正確に民意を反映する努力が厳しく求められるのは論を待たないだろう。
とりあえず従来の紙保険証有効期間を 具体的にどの位延長すべきかは明かさなかった様だが、ここは後付けででも「後何年延長すべき」と責任ある言及をすべき。それが実行されなければ、今回勢力を伸ばした所で 立憲民主の信頼性向上とは到底ならないだろう。まぁ我々保守側は、その方が良いのだが。
対する政府与党側も、マイナ保険証原則一体化を予定通り進めるのは難儀ではないのか。マイナ保険証非対応の各位には 最長 5年間有効の資格確認証を交付する方向の様だが、そうであれば野党側の意見を容れての紙保険証有効期限延長措置の方が分かり易く 現実的にも思える。
石破政権と厚生労働省も、ここは面子や政局絡みの思惑を捨てて一定でも民意に寄り添った方が賢明とも心得るが。さもなければ先般の衆院選に続き 来年の参院選も勝利できず、最悪の場合 芳しからぬ政権交代に道を開く事ともなりかねないからだ。
今回画像も振り返り恐縮。拙居所南方・鶴舞公園傍の JR中央本線を長野方面へと向かう在来線試験列車「ドクター東海」の様子を。最近は運転日程がほぼ非公表となり、中々捕捉が難しい様で。
移り変わりが物議を醸す マイナ保険証問題。今回の
貴指摘で、厚労省が来月初の原則全面切り替えに拘泥する
理由が少し分った気がします。
二つの項目共、もうこれ以上放置する訳には参らない
問題でしょう。不正を図るのは内外を問わないでしょうが、
保険適用の公正を守る為に何が必要なのか、政府は
もっと適切な周知と広報に努めて頂きたいとも思う者で
あります。まずは お礼まで。
マイナンバーとカード導入の目的を、政府がキチンと説明しませんし、マスコミも伝えません。
私が知る目的は、2つです。
1. 本人確認のできない「紙保険証」のため、他人が不正使用し、政府の支払い保険料が増加している。
2. マイナンバーカードと銀行通帳を連動させることにより、本人確認のできる銀行通帳に切り替える。これにより、通名による所得隠し口座が作れなくなり、巨額の脱税とマネーロンダリンが防止される。
とくに2番の目的に、ウェイトがあると聞いています。お分かりと思いますが、ターゲットになっているのは、主として通名使用が認められている在日の人々です。
韓国政府も二重国籍者である在日同胞の脱税問題に頭を悩ましており、日本の財政当局と情報の交換を依頼していると聞きます。
マイナンバーカード導入の目的を、政府は説明しにくいのだろうとは思いますが、正しいことをやろうとしているのに、コソコソやるからこのようなことになると、私は苦々しく思っています。