コナサン、ミンニチワ!午前晴れ、午後は北日本の冬を想わせる、曇天の日曜であります。
先月末、新潟磐越行の帰途、同県北部を行く鉄道線、北越急行(株)北越本線、通称「ほくほく線」を初めて通った。毎年JR東日本発売の新潟地区フリー券「えちご2DAYパス」の今年度分が、観光行事「新潟デスティネーション・キャンペーン」開催に合わせて有効範囲が拡大され、ほくほく線もフリー線区の対象となった為だ。同時に上越新幹線も、普段は特急料金別途追加でも新潟~長岡間のみ乗れる所、今年度は新潟~越後湯沢間が拡大乗車できるのだ。
「ほくほく線」は1997=平成9年春に初開通。冬場のレジャーなどで有名な越後湯沢より、同線を経て北陸線を金沢まで向かう特急「はくたか」が日に13往復して一部の時間帯を除きほぼ1時間毎に運行され、又快速及び各駅停車の普通列車も、これも一部時間帯以外はほぼ終日、1時間毎に運行される。路線距離は新潟上越市の犀潟より越後湯沢までの約60km。
起終点を除き、途中に踏切がない、又長い直線区間などを生かして最高速は特急160km/H(これが我国在来鉄道の最高速である)、快速以下は110km/Hにて速達化が図られている点は評価できるとされる。
発足以来年に数十億円の収益を挙げ、秀逸な業績を誇る同線にも転機が迫っている様だ。2014=平成26年度中と言われる北陸新幹線の長野~金沢間延伸開通である。これによって、「ほくほく線」の特急「はくたか」はその使命を終え、北越急行(株)の年商は今の1/10に縮小すると言われている。勿論同鉄道もこの事態を傍観している訳ではなく、新幹線の通る新潟上越より東、例えば十日町より首都圏へと向かう旅客の囲い込みを図るなどの施策を考えてはいる模様。ただ、各界より指摘されている様に、北陸新幹線は開通後の旅客需要が疑問視されており、民主党中心の現政権にあっても、そうした指摘が十分に反映されていない所がある様に感じる。
大幅見直しをと言うなら、北陸新幹線もその対象に加えて建設凍結を図り、代わりに現在は全線単線の「ほくほく」線の複線化などを検討してみてはどうか。列車行き違い用設備などを不要にできれば、それだけ速度向上の余地も増す。現状、特急「はくたか」は首都圏と北陸地方を結ぶ旅客需要に十分応えている様に見えるのだが・・・。