はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

世界の政治家がこぞって自国第一主義を唱え始めたのは、元はと言えばスティーブ・ジョブズのせいだ(笑)

2017年05月08日 | はなこのMEMO
 「風が吹けば桶屋が儲かる」的な論法ですが、昨今は米国のトランプ大統領を筆頭に、フィリピンのドゥテルテ大統領、トルコのエルドァン大統領、フランスのルペン大統領候補、そして韓国の大統領候補の面々など、「自国第一主義」を掲げて、その独善性を隠そうともしない政治家が衆目を集めています。

 なぜ、ここに来て政治家達が「自国第一主義」を公然と唱え始めたのか?

 その元を糺せば、ひとつにはスマートフォンを世に送り出したアップル社の元CEO故スティーブ・ジョブズ氏が原因ではないかと思うのです。

 PCよりも安価、且つ、ポケットにも入る手軽さで、国家間の経済格差に関係なく、瞬く間に世界中で普及したモバイル情報ツール、スマートフォン。今ではアジアや中東アフリカ、そして北極圏の遊牧民でさえもスマホを当然のように所持し、使いこなしています。

 このスマートフォンの出現によって、世界のどこかで起きた出来事の情報は瞬時にして世界を駆け巡り、遍(あまね)く人々の目に留まるようになりました。それまで知らずに済んでいた情報まで、人々の元に怒涛のように押し寄せ、今ではその日常を侵食する勢いです。

 そこで何が起きたかと言えば、情報のオーバーフローです。情報の大海原を難なく泳いで巨万の富を得る人々が出現する一方で、大多数の人々は日々際限なく手元に届く大量の情報を自身の脳内で処理することに疲れ、ついには疎ましく感じるようになったのではないか…

 事故、事件、天災、金融危機、テロ、戦争…常に地球のどこかしらで、それらは起きている。よくよく考えてみれば、自分自身には直接関係のないことばかりだ。

 赤の他人のことなど知ったことか…

 そうした人々の内心の思いを掬い取って、自身の政治的主張として昇華して見せたのが、先に名前を挙げた、大衆扇動に長けた政治家達だろうと思うのです。

 現在の世界の状況は旧約聖書に書かれたバベルの塔のエピソードを想起させ、皮肉にも高度な情報化社会が人々の間にコミュニケーション障害をもたらしたと思えなくもありません。

 人類はこの先、どこへ向かおうとしているのでしょうか?この先にはどのような世界が、人類を待ち受けているのでしょうか?
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