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最近、クラウド・フアンディングで話題の法隆寺。
その法隆寺で、暑い夏が来る度に思い出すことがある。
今から20年以上も前の8月。家族3人で大阪と奈良を旅した。
奈良では中心街にある宿に泊まり、郊外の法隆寺には路線バスで向かった。
私にとっては高校の修学旅行以来の訪問。あの時は観光バスで宿からの直行だったせいか、家族で路線バスを利用して再訪した法隆寺は思いの外遠くに感じた。
バス停を降りてから本堂に向かう参道も、炎天下では本堂までが遠い道のりに感じられた。
フラフラになりながら歩いていると救いの神、ならぬ仏の休憩所が前方に!
住職が笑顔で迎えて下さり、お茶を振る舞って下さると言う。もう天国、もとい極楽浄土にも昇る気持ち!
ところが、勝手に冷たい麦茶を想像していた私達の前に出されたのは、なんと熱い緑茶。
住職は微笑みながら、「暑い時こそ、熱いお茶を。さっぱりしますよ」と涼しい顔で仰った。
私達家族は住職のお心遣いに感謝して💦、フーフー言いながら熱いお茶を必死で(笑)飲み干した。
身体中の汗腺と言う汗腺から多量の汗がドッ💦と吹き出たような気がした。
そして次の瞬間には背筋がゾクっとして、スーっと身体の火照りが引いて行った。それまでの猛暑でバテバテだった身体が、シャキッと持ち直した衝撃の体験だった。
住職は微笑みながら、私達の様子を見守っておられた。
住職が仰ったことは確かに本当だった。さっきまでの猛暑による不快感がリセットされて、心身共にスッキリした。
暑い夏が来る度に、喉を通るお茶の火傷しそうな熱さが蘇る、法隆寺に纏わる楽しくも有難い思い出です。(了)
※写真は昨日訪ねた横浜MM地区。まだ6月だと言うのに、昨日は猛暑に強風のダブルパンチでした。このところ毎年、その月の最高気温の記録を更新していますね。日本全体が亜熱帯化しつつあるのを肌で感じます。