とても一画面に収まりきらない
クリスマス会の帰りに渋谷駅の連絡通路に展示されている巨大壁画、岡本太郎(1911-1996)作《明日の神話》(1968-69制作)を見て来た。岡本氏は大阪万博の《太陽の塔》の作者で、「芸術は爆発だ」の名言でも知られる現代美術家だ。この作品は《太陽の塔》と対を成す、岡本氏の代表作らしい。縦5.5m、横30mで、岡本作品では最大。
渋谷では11月17日に公開されたばかり(2006年夏、修復直後に一度汐留で公開された)。この壁画の前を、日に30万人以上が通過する。その設置環境から作品の劣化が懸念されるが、「傷んだら修復すればいい」と岡本氏の関係者はいたって大らか。コーティング等、徒に保全策を講じないことも、岡本氏の遺志に沿うものだと言う。
作品は今から約40年前に、メキシコの実業家の依頼を受けて岡本氏が制作。しかし、制作後間もなくして行方不明となり、遺族の必死の捜索で近年メキシコで発見された。ずさんな保管状況の為、当初は損傷が激しかったが、ベテラン修復家の手で見事に蘇ったのである。
さすがに目の前で見ると大迫力。大胆なフォルムと鮮烈な色遣い。作品からほとばしるエネルギーの力強さは、制作から40年近くを経た今も衰えることを知らない。『作品は原爆の炸裂する瞬間をモチーフとし、未来に対するメッセージを描いたものです。炸裂の瞬間は残酷な悲劇を内包しながら、その瞬間誇らかに「明日の神話」が生まれると信じた、岡本太郎の痛切なメッセージを伝えています。』(岡本太郎「明日の神話プロジェクト」公式サイトより)。中央に描かれた、原爆で身を焼き尽くされ、骨と化してもなお生命力漲る人間の姿に、「明日(=未来)」への希望を託したかのようにも見える。
恒久展示場所には、この渋谷以外にも原爆の被災地広島市や、大阪市が名乗りをあげたという。しかし、岡本太郎記念館に近く(青山在)、多くの人の目に触れる好立地であり、「渋谷を若者だけでなく、全世代が集う街に変えたい。その起爆剤に」という渋谷区住民の切なる願いを込めた熱心な誘致活動の結果、今の地に落ち着くことになったらしい。
渋谷に行くなら、是非、この《明日の神話》にも会いに行こう!きっとパワーを貰えるよ!
壁画の右半分
クリスマス会の帰りに渋谷駅の連絡通路に展示されている巨大壁画、岡本太郎(1911-1996)作《明日の神話》(1968-69制作)を見て来た。岡本氏は大阪万博の《太陽の塔》の作者で、「芸術は爆発だ」の名言でも知られる現代美術家だ。この作品は《太陽の塔》と対を成す、岡本氏の代表作らしい。縦5.5m、横30mで、岡本作品では最大。
渋谷では11月17日に公開されたばかり(2006年夏、修復直後に一度汐留で公開された)。この壁画の前を、日に30万人以上が通過する。その設置環境から作品の劣化が懸念されるが、「傷んだら修復すればいい」と岡本氏の関係者はいたって大らか。コーティング等、徒に保全策を講じないことも、岡本氏の遺志に沿うものだと言う。
作品は今から約40年前に、メキシコの実業家の依頼を受けて岡本氏が制作。しかし、制作後間もなくして行方不明となり、遺族の必死の捜索で近年メキシコで発見された。ずさんな保管状況の為、当初は損傷が激しかったが、ベテラン修復家の手で見事に蘇ったのである。
さすがに目の前で見ると大迫力。大胆なフォルムと鮮烈な色遣い。作品からほとばしるエネルギーの力強さは、制作から40年近くを経た今も衰えることを知らない。『作品は原爆の炸裂する瞬間をモチーフとし、未来に対するメッセージを描いたものです。炸裂の瞬間は残酷な悲劇を内包しながら、その瞬間誇らかに「明日の神話」が生まれると信じた、岡本太郎の痛切なメッセージを伝えています。』(岡本太郎「明日の神話プロジェクト」公式サイトより)。中央に描かれた、原爆で身を焼き尽くされ、骨と化してもなお生命力漲る人間の姿に、「明日(=未来)」への希望を託したかのようにも見える。
恒久展示場所には、この渋谷以外にも原爆の被災地広島市や、大阪市が名乗りをあげたという。しかし、岡本太郎記念館に近く(青山在)、多くの人の目に触れる好立地であり、「渋谷を若者だけでなく、全世代が集う街に変えたい。その起爆剤に」という渋谷区住民の切なる願いを込めた熱心な誘致活動の結果、今の地に落ち着くことになったらしい。
渋谷に行くなら、是非、この《明日の神話》にも会いに行こう!きっとパワーを貰えるよ!
壁画の右半分