はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

プライドと偏見

2006年05月31日 | 映画(2005-06年公開)


もう10年以上も前になりますが、海外駐在時、友人夫婦が
英国駐在だったこともあって、何度か英国を訪ねました。
英国はロンドンも良いけど、カントリーサイドが絶品です。
キーラ・ナイトレイ主演の☆『プライドと偏見』は、
そのカントリーサイドの風景がふんだんに盛り込まれていて、
とにかく映像の美しさには魅了されます。

肝心の物語の方は、正統派メロドラマといった趣。
互いの誤解を解き、身分違いの恋は果たして成就するのか。
ただし、女性に財産の相続権が認められなかった
18世紀の英国にあって、ヒロインの女性は、
時代の先を行く精神的に自立した女性。
けっして男性に媚びることなく、
自分の意見もハッキリと言える。
どんな相手に対しても、
凜とした態度を崩さないその強さは小気味良く、
現代を生きる私達には感情移入しやすい。
しかも周囲の女性は旧態依然として、
女の幸せは結婚次第と男性の物色に余念がないので、
ヒロインのキャラクターがより一層際だって魅力的に見える。
もしかして、当時の女性達の秘かな憧れを、
原作者のジェーン・オースティンが具現化した
ヒロイン像だったのか?


可憐な美しさを誇る薔薇「ジェーン・オースチン」
てっきり作家ジェーン・オースチンに因んだ名前かと
思ったら、この品種を開発したジョン・オースチン氏が
自分の身内の名前からとったものだそう…
同姓同名は単なる偶然だったのですね。でも素敵♪


米アカデミー賞受賞はまだ無理としても、
ヒロインを演じたキーラ・ナイトレイは、
すっかり主役を演じる貫禄が身に付いたなと思う。
一作毎に存在感が増して、
自分の名前で客を呼べる女優へと確実に成長している。
これから益々楽しみな存在だ。


ダーシー役のマシュー・マクファディン

恋の相手、ダーシー役を演じたマシュー・マクファディンも、
今回が初見だけど、今後要チェック。
最初は無表情で何を考えているのかわからないのが、
物語が進むにつれて、ジワジワとその良さが滲み出て来た。
元々そういうキャラクター設定だったのかもしれないけど。
彼は得したね。この役を演じて。 
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