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日本橋三越本店 新館7階ギャラリーで開催中
(2月22日(水)~3月12日(日))の展覧会チケット
例によって、新聞集金人から貰い受けた招待券で、
現在開催中の表題の展覧会に行って来ました。
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《水浴する女性》(1915年頃)、オーギュスト・ルノワール
「ベオグラード国立美術館のモナリザ」と称される逸品で、
1996年一度盗難に遭い、すぐに取り戻すことはできたものの、
酷い損傷を受け、懸命の修復作業で蘇った作品。
当時の修復の様子がパネル展示されています。
激しく損傷した状態の写真には、胸が締め付けられました。
さて最近、日本の美術愛好家もだいぶ目が肥えて来て、
フランス印象派には飽き足らなくなった、とのレポートを
目にしたばかりです。
今回の展覧会は123点のうち、46点が日本初公開で、
印象派のみならず、象徴派や20世紀初頭のキュビズム、
フォービズムまで網羅した内容となっており、
どうせデパートの客寄せ展覧会だろうとの私の予想を
良い意味で裏切ってくれました。
何でも、美術館の老朽化に伴う大がかりな改修工事中の
来日と相成ったらしく(そういうケースが多いですね)、
セルビア・モンテネグロ(旧ユーゴスラビア)に行く
機会など到底持ち得ない私にとっては、ラッキーな出逢い
であったと、言えるのかもしれません。
お馴染みのコローの風景画に始まって、モネ、ドガ、
ルノワール(素描が多数展示されていて興味深い)、
シニャック、ゴーギャン、ロートレック、セザンヌ、
ピサロ、カリエール、マティス、ユトリロ、ピカソ、
ヴラマンク、ボナール、etc…とにかく多彩な画家の
個性豊かな作品群で、最後まで飽きさせません。
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《サン・マロの港》一部(1928)、ポール・シニャック
写真のシニャックの作品は、一時は点描画の作品と理論で
名を馳せたシニャックが、次第に精緻な点描画から離れ、
より自由闊達な筆致で風景を描いた晩年の水彩作品です。
こういった珠玉の作品が、東欧の旧ユーゴスラビアで、
内乱の戦禍を免れて残っているのが嬉しい。
他にはドガの踊り子や、ゴーギャンのタヒチ女性を
描いた作品も、後を引く印象の深さでした。
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《窓辺》(1918年頃)、アンリ・マティス
狭い空間に所狭しと展示され、けっして作品にとっての
環境は好ましくなく、何だか申し訳ない気持ち。
本来ならば厳しく制限されるべき長傘の持ち込みも自由で、
作品に指が触れんばかりの行為にも、警備員は何ら注意を
しないなど、他国の貴重な作品を預かっている側としての
三越の責任感の希薄さが気になりました。