はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

(13)謎がいっぱい、大人の放課後~『アフタースクール』

2008年05月24日 | 映画(2007-08年公開)
存分に騙されてください(笑)

愉快!痛快!最後までなかなか読めない展開!…そして騙される喜び!
今年見た邦画の中で、現時点ではダントツに面白い!

常々、映画の”肝心要”は、監督の演出力、魅力的なキャスティングもさることながら、 脚本の面白さだとコチラでも訴えているけれど、本作はまさに練りに練られた脚本の良さで、最後まで私(だけではないはず!とにかく場内が沸いていた!)を飽きさせないどころか、ワクワクさせてくれた。このような作品との出会いは滅多にないこと。幸せな気分で映画館を後にできた。私が見た次の回ではキャスト・スタッフによる舞台挨拶が予定されていた。大いに盛り上がったんだろうなあ…(あ~羨ましい!)

監督・脚本を手がけた内田けんじという人は、凄い人だなあ…。今頃知るなんて遅すぎる?!

とにかくさまざまな仕掛けが楽しませてくれる。それは各場面で視点をずらすカメラワークであったり、ミスリードを誘う登場人物たちの意味深な台詞であったり、行動であったり…。散りばめられた伏線の数々が、映画の後半に行くにつれて収斂されて、予測もつかない結末へと導いてくれる。まんまと騙される快感ってあるんだねえ(監督の前作を知る人には手法の手の内が読めたらしいけれど)

各々の登場人物から繰り出される台詞が、前半と後半とで合わせ鏡のような効果を発揮し、まさに生きている。特に大泉洋演じる神野先生と、佐々木蔵之介演じる探偵の応酬が楽しいし、最後の神野先生の切り返しはあまりにも鮮やかで、ジーンと来て、いつまでも心に残る台詞だ。

 キャストも芸達者を揃えて文句なし!

この作品ほど、あらすじを書くのが野暮な映画もないだろう。とにかく何が待ち受けているんだろうとワクワク気分で映画館に行ったら良いと思う。人の優しさを感じられる作品なのも良い。

個人的に最近お気に入りの、佐々木蔵之介さまのワイルドな一面も堪能できて幸せでした(笑) 


内田けんじ監督は才能豊かな人のようですね。未見の前作「運命じゃない人」も、今後の作品も是非見てみたい。彼を世に出したぴあ・フィルム・フェスティバルの功績も大きいと思う。感謝!

監督プロフィール(yahoo!より)
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