はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

子どもたちに助けられ、励まされ…

2009年06月20日 | ボランティア活動のこと
 「考える人」の右手が顔のどの部分に当てられているか、ご存じですか?顎だと思っている人!顎じゃないですよ。是非、ホンモノで確認してみましょう!そうすれば、どうしてこの作品が「考える人」というタイトルなのか、納得できるかも♪ 

 昨日は、新館がリニューアル・オープンして以来、私としては初のスクール・ギャラリートーク(コース自体は改装工事前に何度も担当済)。江戸川区の小学校5年生の子ども達が来てくれました。総勢60人余り。7人のスタッフで各人9~10人の子ども達を引き受けました。

 最近、テレビの番組やCM等で「考える人」もどきが頻繁に登場するせいか、子ども達の間で、ロダン作「考える人」の認知度は極めて高い。私が担当したコースにはちょうど「考える人」が組み込まれており、最初にこれを見ると知った子ども達から歓声が上がりました。持参したワークシートも、たまたまこの作品が表紙を飾っていたんですね。

 いつものように、皆で作品を見るに当たっての3つの約束(1)作品をよ~く見ること。何が表現されているのか?どのように表現されているのか?今ではテレビや本やパソコンでも作品は見られるけれど、本物を間近に見るとやっぱり違うよ。目をこらしてよ~く観察してみようね。(2)作品を見て、感じたこと、思ったこと、考えたことを言葉にして、口に出してみること。そして、同じ作品を見ても、感じることは人それぞれ。だから(3)友達が作品を見てどんなことを感じたのか、思ったのか、考えたのか、友達の発言にもきちんと耳を傾けよう。

 ギャラリートークに参加する子ども達は言わば”ナマモノ”。当日フタを開けてみるまで、どんな子ども達なのかは私たちスタッフには知る由もありません。最初から活発に発言が飛び交うこともあれば、恥ずかしがり屋さんでなかなか言葉が出ないこともあります。中にはつまらなさそうにひとりグループの輪から外れて、斜に構えている子どもだっています。もちろん様々な個性があって当たり前。「さてさて今日はどんな子ども達かな?」―始まりの挨拶は、緊張と期待で胸が高鳴る瞬間ですbikkuri

 果たして、昨日の子ども達は、こちらが嬉しくなるくらい好奇心旺盛で、感情表現が豊かで、結構長い行程(自由時間も含めて1時間半近く!)にも集中が途切れない、素晴らしい子ども達でした。久しぶりに短縮バージョンからフルバージョンに戻り、多少抱いていた不安も吹き飛ばすような、子ども達の好反応に助けられました。素直でのびのびとした感性に、普段の学校生活や家庭生活が忍ばれます。

 「まだ見足りないなあ…もっと見たいなあ…」「美術館って楽しいねっ」と言う子ども達の言葉に、私も励まされる思いです。こうした子ども達の直向きな眼差し、子ども達から発せられる、キラキラ光るような生命力が、何にも増してボランティア活動の活力になるような気がします。



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