はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

イマイチ分からない「クール・ビズ」

2006年06月29日 | はなこのMEMO

環境省が定めた、<クール・ビズ>のロゴマーク

夫が先日、会社から資料を持ち帰った。なんでも会社が外部講師を招いて、クール・ビズの装い方を指南したらしい。

それによれば、クール・ビズ(Cool Biz)スタイルとは…

◆本来ネクタイを締めるタイプのシャツをノーネクタイで着ない(←これは、まあ分かる)。

◆スーツのスラックス単独での着用はしない(←スーツは上下でワンセットが基本。バラして着用するものではない。ジャケット、スラックスは各々新調しなさい、ということ)

◆小物(ベルトその他)使いにも気を配る(←“いかにもブランド物”はダメだそうだ) 

◆スーツスタイルの時とは違う靴を選ぶ(←靴も新調しろと言うのか?)
 
◆カジュアル・スタイルではなく、
 ビジネス・カジュアル・スタイル
(→当然ながらジーンズやTシャツはダメ。しかし、半袖ワイシャツはなぜダメなのか?)。

◆シャツはズボンの外に出さない
(←とは言え、ハワイのアロハシャツや沖縄のかりゆしウエアのようなケースもある)。

◆汗や体感温度や等、快適さを保つ手入れをする(←口臭・体臭対策は当然として、男性に日焼け止めまで!)。
 
(以上、一部抜粋) 


ファッションショー(日本橋高島屋) 

なんでも「米国イメージコンサルタント」という肩書きを持った女性講師で、国際的に活躍する邦人企業のトップエグゼクテブ等をクライアントに持つ方なのだそうだ。

NY仕込みらしいですが、果たして高温多湿の日本で、NYスタイルをそのまま当てはめて良いものかどうか?(←一応、高温多湿な日本だからと言う理由で、肌着シャツの着用は認めているようだが…)

かねてから言っているように、アメリカン・スタンダードに、どうして文化・風土・気候も違う日本が合わせなければ行けないのだろう?

「郷に入りては郷に従え」で、アメリカに住んでいるならともかく…ここは日本である。

私には、”半袖ワイシャツ”がどうしてクール・ビズに相応しくないのかが分からない (現にデパートの紳士服売り場では半袖ワイシャツも売られている)。


トップ・エグゼクティブならともかく… 

それから今あるものを活用するのではなく、何もかも(シャツ、ジャケット、スラックス<パンツ>、靴、ベルトに至るまで)新調しなければならない、と言うのは果たしてどうなのか?

経済的に余裕があり、体面を重んじなければならないトップ・エグゼクティブならともかく、私の夫クラスの一般社員までもが、クール・ビズの為にそこまで費用をかけるべきなのかが甚だ疑問(会社が講師として呼ぶ人を間違えた、と思わなくもない。最近「クール・ビズ講座」なる、スタイリングを指南する研修ビジネスも盛んのようで、様々な講座が存在するようだ)。

まだ着れる物を活用しないとなれば、ゴミを新たに増やすようなもので、エコとは逆行していて、地球に優しくないと思うんですけど…

【追記】ウィキィペディアにも書かれていますが、『衣服の買い換え需要で1000億円の経済効果』ということは、その経済活動でエネルギーが消費され、本来ならエコ活動では削減必至とされる「二酸化炭素ガス」が排出されることも意味しています。

結局、クール・ビズ(Cool Biz)は、官民挙げての服飾産業救済策なのか…

しかし、朝出がけに「半袖ワイシャツ姿ではなんとなく居心地が悪い」という夫は、クソ(失礼)暑いのに、背広のジャケットを手に出勤して行きました。

満員の通勤電車の蒸し暑さを知っているだけに、夫が気の毒で仕方がない。皆が指南通りに着込めばエアコンの設定温度は上げられないし、かと言ってそのままだったら、女性が寒かろう。

体調管理を念頭に置くならば、外気温との差はあまり大き過ぎない方が身体には良いだろうし、体感温度をできるだけ低くするためにも、長袖シャツは返上して半袖にした方が良いと思うのだけど…

「清潔感があって、暑い最中でも快適に過ごせる」

Cool Bizの目的はそれで十分だと思うのだけど…私が時代の空気を読めない愚妻なのでしょうか?

しかしまあ、こういうことに時間とお金をかけられる日本は、まだまだ平和で豊かだよね。

クール・ビズ考
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