
これはカーニバルで世界的に有名なリオ・デ・ジャネイロにあるスラム、
その名もシティ・オブ・ゴッドが舞台です(時代は1960年代後半)。
実話を元に作られた映画らしいのですが、
そこで描かれている世界は、あまりにも壮絶。
貧困と麻薬の蔓延、暴力と殺人の応酬。
すべては神の計画のもとに行われていると言うのか?
”シティ・オブ・ゴッドとは、”あまりにも皮肉な名前。
そんな中でも夢を持ち、それを掴んだ少年がいます。
この映画での、唯一の光かな?
この映画は、その彼の視点から描かれている。
あまりにも臨場感、リアル感タップリに描かれているので、
まるでドキュメンタリーを見ているかのよう。
ちびっこギャングが銃を手にするシーンも多く、
凄まじい暴力シーンもあって、R-15指定を受けています。
ブラジルのサン・パウロに親戚がいて、
都市部の治安の悪さは、かねてから耳にはしていましたが、
スラム地区の”毎日がサバイバル”状態には愕然としました。
この広い世界には、
そういった場所で生きる子供達もいるのだということを、
心に留めおかずにはいられない。
映画の役割のひとつは、世界のどこかで起きている
この映画で描かれたような慄然とするような現実を、
世界に広く知らしめることでもあります。
監督は、『ナイロビの蜂』のフェルナンド・メイレレス。
彼の映像作家としての原点が、この作品にあります。
本国ブラジルにおけるタイトルはポルトガル語で”CIDADE DE DEUS”。
◆『シティ・オブ・ゴッド』データ(allcinema online)
◆『シティ・オブ・ゴッド』公式サイト