こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

十七歳

2017年07月08日 00時43分35秒 | Weblog
未熟で多感な十七歳。
衝動的に起こしてしまった事件で、
私の人生は一変することに。

先生に叱られて
ふてくされていたのを、
学校に駆けつけた母に見られた。
それまで
『いい子いい子』で育ってきた息子の、
知らずにいた別の顔の発見に、
母は呆然とした。

母を振り返る勇気もなく、
先生の前で顔を伏せたままの私。
しかし素直に謝れない。
それが十七歳ということだったと思う。 

ハッと気づいた。
母の押し殺した嗚咽に。
たぶん声を出すまいと
歯を食いしばっているのだ。
誰にも負けまいと頑張る
気丈な母を知っている。
その母が
声を殺して泣いている。

ちらっと背後を盗み見ると、
母はカァーッと目を見開き
私を見つめていた。
その目に涙が光っていた。
(母ちゃんが泣いてる?)
どうしようもない
絶望的な気持ちが襲った。

(二度と母ちゃんの涙は
見とうない!)

その決意はいまも健在だ。
母を二度と悲しませない
人生であり続けようと
頑張っている。
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