俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

寒波

2006年12月03日 | 俳句

播州 清水寺の庭園のスナップです。




『櫨紅葉 遠目で見れば 尚良しと』
(はぜもみじ とおめでみれば なおよしと)
                {季語:櫨紅葉 季節:晩秋}

『時雨るるに 近くの地蔵で 我慢する』
(しぐれるるに ちかくのじぞうで がまんする)

『涙まで 他人に聞くなよ 冬の人』
(なみだまで ひとにきくなよ ふゆのひと)

『冬の人 北風よりも 太陽よ』
(ふゆのひと きたかぜよりも たいようよ)

『冬の朝 嫁の掃除で 部屋の隅』
(ふゆのあさ よめのそうじで へやのすみ)

『会い見ては 心に残る 隙間風』
(あいみては こころにのこる すきまかぜ)

『見つめれば 冬の朝日の 身に沁みる』
(みつめれば ふゆのあさひの みにしみる)

『着膨れの お地蔵さんに 徳あるや』
(きぶくれの おぢぞうさんに とくあるや)

『寒暁や 柵なきが良き キトラ墳』
(かんぎょうや さくなきがよき きとらふん)
         =無策が良き=

『本番に なりそな寒波 ついに来る』
(ほんばんに なりそなかんぱ ついにくる)

『寒波来ぬ 首を窄めて 過ぐを待つ』
(かんぱきぬ くびをすぼめて すぐをまつ)

『バス停で 落葉片寄せ 時間待ち』
(ばすていで おちばかたよせ じかんまち)

『寒鴉 護美を漁るに 手順あり』
(かんがらす ごみをあさるに てじゅんあり)