俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

2006年12月23日 | 俳句


『嫁曰く 柚子湯毎日 沸かしおり』
(よめいわく ゆずゆまいにち わかしおり)

『駅近く 靴音高く 暮迫る』
(えきちかく くつおとたかく くれせまる)

『歳の市 安きを求め 嫁走る』
(としのいち やすきをもとめ よめはしる)

『クリスマス 婚約祝と 兼ねてする』
(くりすます こんやくいわいと かねてする)

『義父叔父の 命日にして クリスマス』
(ちちおじの めいにちにして くりすます)

『煤払い 模様替えされ 右往左往』
(すすはらい もようがえされ うおうさおう)

『人波に 溺れて感ず 年の暮』
(ひとなみに おぼれてかんず としのくれ)

『冬の雨 心の芯まで 濡れ惑う』
(ふゆのあめ こころのしんまで ぬれまどう)

『冬鴎 指先三寸 ユーターン』
(ふゆかもめ ゆびさきさんずん ゆーたーん)

『落葉踏み 音の違いに 温もりを』
(おちばふみ おとのちがいに ぬくもりを)

『河豚の句の やたら多いと 嫁不平』
(ふぐのくの やたらおおいと よめふへい)

『鮪ネタ おあと何年 食えるやら』
(まぐろねた おあとなんねん くえるやら)

『冬の世の 二世三世 世を知らず』
(ふゆのよの にせいさんせい よをしらず)

『この冬も 一身上の 都合なり』
(このふゆも いっしんじょうの つごうなり)

『冬枯れて 鳥は南へ 一直線』
(ふゆかれて とりはみなみへ いっちょくせん)

『冬枯れや まだまだ色ある 山の端は』
(ふゆがれや まだまだいろある やまのはは)

『狼を 祖先と思いし 昔あり』
(おおかみを そせんとおもいし むかしあり)

『風対策 背丈半分 冬木立』
(かぜたいさく せたけはんぶん ふゆこだち)

『冬の庭 剪定されて 侘はなし』
(ふゆのにわ せんていされて わびはなし)

『冬焚き火 眉毛を焦がし 煤まみれ』
(ふゆたきび まゆげをこがし すすまみれ)

『明け鴉 つがいで鳴きて 冬傍に』
(あけがらす つがいでなきて ふゆそばに)

『この音が 雪降る音と 耳澄まし』
(このおとが ゆきふるおとと みみすまし)

『風と雲 旅のお供や 冬時雨』
(かぜとくも たびのおともや ふゆしぐれ)

『一時雨 濡れてやむなし 止むを待つ』
(ひとしぐれ ぬれてやむなし やむをまつ)

『我が旅寝 浮世の煤の 捨て所』
(わがたびね うきよのすすの すてどころ)

『歳の市 我が飲む酒は 我で買う』
(としのいち わがのむさけは われでかう)

『ひぃらひら ひょうろひょろ 枯れ木立』
(ひぃらひら ひょうろひょろ かれこだち)

『鷹よりも 鳶を見たし 初の夢』
(たかよりも とんびをみたし はつのゆめ)

『もののふの たそがれゆくや 冬の画よ』
(もののふの たそがれゆくや ふゆのえよ)

『匂いよし 白も黄もよし 水仙花』
(においよし しろもきもよし すいせんか)
コメント
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