俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

水仙花

2006年12月19日 | 俳句
 目白 ご近所にて


『逝き人の 孫に懐かれ 冬時雨』
(ゆきひとの まごになつかれ ふゆしぐれ)

『忘年会 帰りが気になる 終電車』
(ぼうねんかい かえりがきになる しゅうでんしゃ)

『願わくは 歳を忘れて 年忘れ』
(ねがわくは としをわすれて としわすれ)
 
『懐かしき 思い出辿りて 賀状書く』
(なつかしき おもいでたどりて がじょうかく)

『年の瀬の 世情に反し うらうらら』
(としのせの せじょうにはんし うらうらら)

『何もせず 今日も明日も 年の暮れ』
(なにもせず きょうもあしたも としのくれ)

『美しと 言えぬ夜空よ 年の暮れ』
(うつくしと いえぬよぞらよ としのくれ)

『あと二週 年内わずか 何をする』
(あとにしゅう ねんないわずか なにをする)

『行く年や 無事に過ぎ行き 酒を飲む』
(ゆくとしや ぶじにすぎゆき さけをのむ)

『クリスマス 祝う気無くも クリスマス』
(くりすます いわうきなくも くりすます)

『チキンより ラーメン食べたき クリスマス』
(ちきんより らーめんたべたき くりすます)

『祝うべき 妹遠のきて 聖夜なし』
(いわうべき いもとおのきて せいやなし)

『煤籠り いつまた終わる 当てもなく』
(すすごもり いつまたおわる あてもなく)

『数え日は 嫁忙しく 我暇に』
(かぞえびは よめいそがしく われひまに)

『数え日は 何度指折り 数えしか』
(かぞえびは なんどゆびおり かぞえしか)

『冬の雨 我が生誕祭 友集う』
(ふゆのあめ わがせいたんさい ともつどう)

『冬晴れや 歳など数えず 誕生日』
(ふゆばれや としなどかぞえず たんじょうび)

『熱燗や 二級を好む 昔あり』
(あつかんや にきゅうをこのむ むかしあり)

『酒なんて 何でもよいと 冬の朋』
(さけなんて なんでもよいと ふゆのとも)

『冬の雨 業を背負いて 業に啼く』
(ふゆのあめ ごうをせおいて ごうになく)

『酔えば寝る この気楽さよ 冬の朋』
(よえばねる このきらくさよ ふゆのとも)

『黄が付けば 活けて生かされ 水仙花』
(きがつけば いけていかされ すいせんか)

『妹は啼く 遥かを見据え 雪の国』
(いもはなく はるかをみすえ ゆきのくに)