HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

夏休み明け-Y子ちゃん-

2009年08月26日 | レッスン日記(小中高生)
Y子ちゃん(小4):
「Y子でーす!」と、いつものように元気な声でやってきました。
この夏休みは、塾の夏期講習に行ったり、下北沢阿波踊りに出たり、バレエの発表会があったり、旅行に行ったり、めいっぱい充実した日々をすごしたY子ちゃんでした。
もちろん、ピアノの発表会もあったんだしね。

けれどピアノも、ちゃんと練習してあって、いつもながら優等生の生徒ぶりです。
夏休み前に右手・左手 それぞれ着手していた「アメリカン・パトロール」を、「ゆっくりなら両手でいっしょに弾けるようになった」というY子ちゃんです。

楽譜をしっかり読んで、確実に練習している様子がうかがえる、よい仕上がりです。
いくつか、音の読み違いやミスなどを直し、先生は曲としての仕上げのため、説明をしていきます。
「これって、ほら、ブラスバンドとかで行進するみたいな音楽なのよ。ブンチャ、ブンチャ、ブンチャカチャッチャ、みたいなさ。わかる? チューバっていう、おっきなラッパ吹いたり、小太鼓をこういう風に前にぶら下げて、んちゃ、んちゃ・・・チアリーダーとかいてさ」
「うん、わかる。」
「ね? そんなときの曲だから、もうちょっと早く弾いた方がいいよね?行進の早さで。ほら、こないだみたいな阿波踊りのとき、昼間に 一番街を、ブラスバンドが行進するんだけど・・・」
「ああー、知ってる。」
Y子ちゃんは、ニコニコして聞いています。
「あんな感じを思い浮かべながら弾いてね。あと、繰り返しに入るところ、P(ピアノ)からだんだんクレッシェンドしていって、バーン!って大きな音になるけど、Pのところは弱々しい音にしちゃダメだよ。この「P」は、よわ~くて悲しげな音って意味じゃなく、「遠く」って意味だと考えてね。
行進が、遠くにいるから音が小さく聞こえる。小さいけど、遠くでは元気に演奏してるの。それが、だんだん近づいてくるから、音もクレッシェンドしていって・・そして最後にバーン!」
「うん、わかった!」
利発なY子ちゃんですから、来週は、きっとバッチリな「アメリカン・パトロール」を演奏してくれることでしょう。

ところで、Y子ちゃんは、クラシックバレエの発表会の前に 南の海へ旅行に行ったので、日焼けした真っ黒な体で舞台に立つことにならないよう、海に行くときもシャツを着たりして 気をつけたそうです。
「だって、日焼けなんかして帰ったら、バレエの先生におこられるんだもん」とY子ちゃん。
「えーっ、小学生なのに、そんなことでおこられるの?」
「そうだよ。日焼けなんかしちゃダメ!っておこられるし、太ったりしてもおこられるよ」

げっ。そんじゃ私はどうなるのさ?
到底 そんなバレエの先生には入門する資格もありませんぜ。

私もこの週末コンサートに出演する予定なんですが、ついこないだ熱海に行って、海がきれいだったもんで海岸で遊んで、さんざっぱら日焼けして帰ってきたばっかりです。
どうせ日に焼けてしまったので、もういいや、と開き直り、毎日炎天下で自転車に乗ったり歩き回ったり。
コンガリと焼き上がり、立派なブロンズのお肌に。
本番は4日後・・・

平気さ~ だって今回弾く曲は、「インドの歌」なんだも~ん♪ (^○^)

メヌエット・ホフマンの舟歌

2009年08月26日 | レッスン日記(小中高生)
Mさん(大人):
「バロック小曲集」から バッハの「メヌエット」、そして近代曲集から「ホフマンの舟歌」を 夏休み前位から始めていましたが、今日、どちらの曲も(ほとんど)合格になりました。

Mさんは、曲をひととおり完成させるまでの期間が 以前よりとても早くなっています。
譜読みや、その後の手指の修得などが格段に早くできるようになっているので、短期間で仕上げられるのです。
これも、コツコツと積み上げた努力の賜だと思います。

また、Mさんのピアノの音は なぜかゆったりとリラックスして聴ける音色なのが不思議です。
メヌエットは バロック時代の落ち着きを感じさせますし、舟歌は けだるい夏の昼下がり、ゴンドラでうっとりと川面を漂うような感じがします。
こう言うと、Mさん自身は「またお上手おっしゃって・・・」と一笑に付してしまうのが常です。
なぜなら 音を間違えたり、リズムが早かったり遅かったり、は日常茶飯事。決して「名演奏!」じゃないのは Mさんも私もよくわかっているのですから。
それなのになぜか、子どもや若い子たちの音にはない落ち着きみたいなものが感じられるのは、本当に不思議なのですが・・・
それはやっぱり、「風格」なんでしょうかねえ・・・?