Sちゃん(中1):
中学生になってからいろいろと忙しく、なかなか自宅での練習時間が取れていません。
今日はようやく、ブルクミュラー「アヴェ・マリア」の仕上げに入っていますが、充分弾き込んできていない、と自他ともに認識しているので、ほぼレッスン室で一緒に練習していくような形です。
「アヴェ・マリア」はそのタイトルからも想像できる通り、四声体の和声を持った「教会音楽」のスタイルでできています。
オルガンの響きを思わせるような重厚な和音、その中にも神々しさや喜び・悲しみ・信仰などが表現された美しい曲なのですが、どうも13歳のSちゃんには、まだ「宗教的」音楽の味わいはピンとこないのかも。。。
静かに弾き始めたはずでも だんだんテンポが速くなり、いつのまにか元気いっぱいの曲になってしまう。
それでも、レッスン時間一生懸命がんばって、声部の弾き分けやフレージングは何とかできたし、まあいいか、というところまで到達しました。
でも、曲のおしまいの部分・・・
最後の4小節と、それに付け加えられた2小節の余韻、後奏の部分。ここだけはきれいに弾いてもらいたいな。
Sちゃんは、小さいときからずーっとクラシックバレエをやっているので、バレエの物語や音楽、ステージのことはよく知っているはずです。
そこで先生は言いました。
「最後の4小節・・・前半2小節は、コードでいえばA7~Dで、幸せな明るい響き。そして後半2小節を見て。メロディーはほとんど同じなのに、コードはDmとなって、打って変わった悲しい響きになってるね。
バレエや芝居のステージなら、踊りの幕切れで、それまで明るいバラ色の照明だったのが、急にブルーの照明に変わる感じ。ダンサーたちの動きやポーズも変わるはず。そして最後の2小節・・・ダンサーがポーズしたまま照明がだんだん落ちていく。そして暗転。」
その感じ、わかる?と聞くと、Sちゃんの頭の中にちゃんと映像が浮かんでるなあ、という表情で「ハイ、わかります」とうなずきました。
じゃ弾いてみよう、その感じで、最後のフィニッシュ部分!
ということで弾いたSちゃんの演奏は、ちゃーんと照明の色が冷たいブルーに変わり、静かな暗転で終わってましたよ!
イメージの力、絶大。
中学生になってからいろいろと忙しく、なかなか自宅での練習時間が取れていません。
今日はようやく、ブルクミュラー「アヴェ・マリア」の仕上げに入っていますが、充分弾き込んできていない、と自他ともに認識しているので、ほぼレッスン室で一緒に練習していくような形です。
「アヴェ・マリア」はそのタイトルからも想像できる通り、四声体の和声を持った「教会音楽」のスタイルでできています。
オルガンの響きを思わせるような重厚な和音、その中にも神々しさや喜び・悲しみ・信仰などが表現された美しい曲なのですが、どうも13歳のSちゃんには、まだ「宗教的」音楽の味わいはピンとこないのかも。。。
静かに弾き始めたはずでも だんだんテンポが速くなり、いつのまにか元気いっぱいの曲になってしまう。
それでも、レッスン時間一生懸命がんばって、声部の弾き分けやフレージングは何とかできたし、まあいいか、というところまで到達しました。
でも、曲のおしまいの部分・・・
最後の4小節と、それに付け加えられた2小節の余韻、後奏の部分。ここだけはきれいに弾いてもらいたいな。
Sちゃんは、小さいときからずーっとクラシックバレエをやっているので、バレエの物語や音楽、ステージのことはよく知っているはずです。
そこで先生は言いました。
「最後の4小節・・・前半2小節は、コードでいえばA7~Dで、幸せな明るい響き。そして後半2小節を見て。メロディーはほとんど同じなのに、コードはDmとなって、打って変わった悲しい響きになってるね。
バレエや芝居のステージなら、踊りの幕切れで、それまで明るいバラ色の照明だったのが、急にブルーの照明に変わる感じ。ダンサーたちの動きやポーズも変わるはず。そして最後の2小節・・・ダンサーがポーズしたまま照明がだんだん落ちていく。そして暗転。」
その感じ、わかる?と聞くと、Sちゃんの頭の中にちゃんと映像が浮かんでるなあ、という表情で「ハイ、わかります」とうなずきました。
じゃ弾いてみよう、その感じで、最後のフィニッシュ部分!
ということで弾いたSちゃんの演奏は、ちゃーんと照明の色が冷たいブルーに変わり、静かな暗転で終わってましたよ!
イメージの力、絶大。