HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

「月の光」のイメージ

2017年02月12日 | クラシック曲
Tさん(大人):
「月の光」のレッスンを始めてから、ずーっと禁じられていた「テンポ・ルバート」や「リズムの矯(た)め」、リタルダンドやアッチェレランド。
今回は、それら「リズムの揺れ」の縛りから、一気に解放されてのレッスンです。
もう、自分のイメージ通りどんな風に弾いてもいいのです。

さて、どんな風になってるかな。

最初から通して聴かせてもらった印象・・・
前回に比べずいぶん伸びやかな印象になり、いい感じです。
ゆるやかに歌う部分、曲の高揚につれて急いを増す部分など、気持ちよく表現しつつも過剰な演出はなく、好感の持てる演奏だと思いました。ヒバリ好みの。。。っていうか、ヒバリがレッスンしたんだから当たり前か。
「イメージは『ファンタジア』です」とTさんは言いました。
中間部の、キラキラと煌(きら)めきながら駆け上がり、駆け降りるような部分は星のジェットコースターだと思う、とのこと。だよねだよね!
天空まで上り詰めた瞬間、いっぱいの星がキラキラ~ン と飛び散るみたいな☆
☆☆。\(^▽^)/。☆☆

だけどこの曲・・・
ドビュッシーは、フランスの詩人ヴェルネールが書いた「雅(みやび)なる宴(うたげ)」という詩に誘発されて作ったんでした。
月の光に照らされた野外舞台で、不可思議な仮面を付けて踊る中世の喜劇役者や踊り手たちの 静かで物悲しい雰囲気をイメージした、と言われています。
宇宙のキラキラなんかは彼のイメージにはなかったよね、考えてみれば。。。
ジェットコースター(ローラーコースター)も、ドビュッシーの時代にはようやく発明されたようだけど、乗ったことあるかどうか。。。
でも、曲のイメージは聴き手、弾き手、みんなの自由なので、自分の受けたイメージを充分ピアノの音で表現したらいいと思うんです。
ドビュッシーだって、この「月の光」では、メロディー性やストーリー性というよりも、音の持つ響きそのものを使って、色彩感や光感を表現しようと試みた、とのことなので、現代に生きる我々が「宇宙のキラキラ」をイメージしても、ドビュッシーさん喜んでくれるんじゃないかなあ。

題名のない音楽会・ザ・フィルハーモニクス

2017年02月12日 | TV・映画・ステージなど
本日のゲストは「ザ・フィルハーモニクス」。
7名の男性から成るユニットで、編成はヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1、コントラバス1、クラリネット1、ピアノ1。メンバーはウィーン・フィルやベルリン・フィルの団員でもあるのですが、いわゆるクラシック楽団ではありません。
彼らのレパートリーは、クラシック、ジャズ、ポピュラー、ラテン、フォルクローレ、映画音楽・・・などとあらゆるジャンルにわたります。

今日の演奏は、オペレッタ「こうもり」をベースに、いろんな曲を織り交ぜたアレンジや、サン・サーンスの「動物の謝肉祭」の中の「象」と映画音楽の「子象の行進」をミックスしたもの、などなど。
どの曲も彼らのウィーンスタイルを保ちつつ、おしゃれなアレンジに出来上がっていました。
クラシックミュージシャンだからって 真面目くさったところやもったいぶったところは全然なく、メンバーみんなが思い思いのカジュアルな服装(といっても、これがまたシックでおしゃれなんだ)で、みんながとっても楽しそうに、ニコニコしながらノリノリで演奏してる。
見ていると一緒に体が動いてしまいます。

「私たちは、ジャンルにとらわれず、良い音楽だけをやっています。クラシック、ジャズ、ラテン、映画音楽、なんでも、楽しい音楽なら自分たちのスタイルにアレンジして演奏します。市販されている楽譜を買ってきてそのまま弾くということはしません。すべて自分たちのオリジナルアレンジです。『楽しく音楽をやること』それが私たちの目標です。」

ザ・フィルハーモニクスのコンセプト。
えっ、ヒバリ教室もおんなじだよ。
レベルも規模も大違いでおこがましいけど、ジャンルを超え 良い音楽はなんでもやること、すべてオリジナルアレンジであること、楽しく音楽やること・・・
ずーっとそうやってきてたんで、親近感ひとしおです。

私も、生徒たちが(ヒバリ自身も)これからもずーっと、心から大好きな曲を、ニコニコしながら一緒に演奏していきたいです。