三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

日本音楽史における食卓の音楽。

2006年05月22日 | 三味線のはなし
BGM的な演奏は可能ですか? というお話をいただいています。

津軽三味線というのは、わりと派手な曲が多いので、
BGMにはいささか喧しい気もします。
あ、でも私がこよなく愛する 三味線よされ とか、
三味線じょんから とかいった曲なら、
片隅で鳴っててもいいかもしれない。うん。
まぁ、これを機会に、相方さんとかと相談して、
新たなジャンルの開拓に励むのもまたよし。

で、ふと考えてみると、日本の音楽って、
BGM的な使われ方をしてこなかったのではないか、と思ったのです。

西洋には、<ターフェルムジーク>、
直訳すると<食卓の音楽>というものがあって、
その名のとおり、貴族社会で宴会や食事のかたわら演奏された音楽、
のことなのですが、そういうのって日本にはなかったような。

お座敷の音楽といっても、
BGMとして聞き流すより、余興として楽しむ感じなのかな、と。
踊りとかもついてるし。粋な人は一緒に楽しむもののようだし。
まぁ、このへんのジャンルには詳しくないので、
間違ってるかもしれないけど、どうなんでしょう? あったのかなぁ?
源氏物語の世界の、管絃の遊びなんかは・・・どうなんでしょう。
でも、あれも貴族自ら演奏してて、下賎な職業音楽家ではない。
民謡酒場ってのもあるけど、あれもまたショウ的な面が強い気がするし。
だいたいが、器楽オンリーのジャンルが少なくて、
語りだったり、歌だったり、舞踊だったり、
いろんな要素が結びついた総合芸術的なものが多いですね。

知らないことはいっぱいあります。
いずれの世界も奥は深し。
コメント (4)
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