三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

津軽三味線大会によせて。

2019年05月05日 | 三味線のはなし
GWの青森といえば
桜を見に行く人も多いでしょうが、
津軽三味線大会の時期でもあって
SNSのTLがまぁまぁ賑わっております。

津軽三味線は今、青森だけではなく全国各地で大会をやっていて
それもどうかと思うのですが、
やはり本場で開催される大会は別格の盛り上がり。

学生時代に弘前と金木の大会をそれぞれ見学に行きましたが
(ちなみにその年は暖かくて、桜はすでに散ってました)
当時は、津軽三味線界における大会の位置づけ、
より大きな視点でいえば、音楽におけるコンクール文化に対して
強い疑問を抱いていました。
コンクールで優勝して華々しくデビューする演奏家がいる一方で、
優勝するためには減点のない演奏におさまりがちで
たとえばピアニストならグレン・グールドのような
絶対にコンクールでは評価されないような個性的な演奏家が出なくなる・・・
というような文章も読んだりして、
では津軽三味線の場合はどうなのか、と考えたりしました。

もちろん、今日の津軽三味線の隆盛に、大会が果たした役割は決して小さくない。
一方で、それが曲弾き偏重の風潮を生んだという批判・反省もあって
近年、唄づけ部門が導入されたりもしてきている。
それでも。それでも、竹山流三味線は大会では勝てない。

私自身は大会に出ることはないと思っているし、
自分がめざす音が、大会で勝てる三味線とは違うことも納得してる。

でも、叩き三味線の良さも分かる。
上手い人の演奏はやっぱり違うなと思う。
音色の締まった感じとか、間の取り方だとか、
〈津軽三味線らしさ〉というものを感じる。

なぜ私の三味線にはそれが出せないのだろう、と
ふと揺らいでしまう季節。




Shamisen + vocal 静月
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►演奏予定
5月31日(金) 三味線三昧
6月1日(土) 二胡と津軽三味線・箏の夕べ
 詳しくはこちら

►演奏依頼 承ります
 ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
 ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
 小さな会場でも、ご予算が少なくても大丈夫。
 ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
 こちらからお問い合わせください
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