最近の読書録。
北原かな子・浪川健治[編著]
『近代移行期における地域形成と音楽:創られる伝統と異文化接触』
いちばん気になったトピックは
「第5章 三味線の近世──「津軽三味線」以前(浪川健治)」 。
ジャンルの歴史自体の長さはもちろん、
先行研究や史料の量もまったく違うとはいえ
やっぱり津軽三味線に関することは気になって仕方なくて
いろいろ読んだり聴いたり、積極的に勉強してるけど
地歌や義太夫にはなかなか手が出ません...。
最近思うのは、津軽三味線は三味線音楽の異端児扱いされがちだけど
実は先行芸能との繋がりがちゃんとある、
そういうのを掘り下げてみたいなとか。思うんですよ。
分かりやすい例でいえば「壺阪霊験記」を
義太夫節と津軽民謡とで聴き比べたりできるよね、みたいなことを。
いちばんおもしろく読んだのは
最終章の「交差する邦楽調査と唱歌編纂──明治四〇年代の東京音楽学校に着目して(鈴木啓孝) 」。
現代に直接つながるものとして
明治以降の邦楽のありかたや洋楽受容に興味があるのだけど、
その中心にあった東京音楽学校に
津軽出身の館山漸之進とその甥・楠美恩三郎が同時期にいて、
一方は平曲保護に生涯をかけ
一方は尋常小学唱歌の編集という新事業に関わった、というのは
なんだか運命の偶然を感じてしまいます。
椿紅静月×松浪千静×豊澤住静
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►活動予定
3月19日(土) 義太夫体験教室@一心寺・南会所
4月8日(金) 三味線三昧@京都・天Q
►演奏依頼 承ります
ステージイベント、パーティ、ブライダル、レクチャーコンサート、
ワークショップなど、三味線出張演奏いたします。
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ブッキングライブ、コラボレーションなども歓迎。
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