三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

今ごろになって何が出来るかなど。

2016年08月11日 | 読書
岩手の被災地に行くと
真新しい復興住宅が建ちつつあるものの
まだ仮設住宅も残っているし
工事現場だらけだし
復興はまだまだ途上にみえる。
一方で、この“復興”とはいったい何なんだろうと考えてしまう。
山が削られて
盛り土はまだ全然終わらないし
今できているところも
土が固まるまでまだ待たなくちゃいけないし
その間に崩れてきているところまであるし
こんなやり方が本当にベストなのか?と思ってしまう。

震災考 2011.3 - 2014.2
赤坂憲雄
藤原書店


そんなことは、とっくに書かれていたことなんだけれど、
あらためて実感として理解する。
状況は何も変わっていないことにも焦燥感を感じる。

震災当時、
私にできることなど何もないと思っていた。
今だって何もないのだけど、
本当に何もないのか、何かないのか、
まだ“若い”と言えるうちに
しなければならないことがあるんじゃないのか。
それこそが、行き着く先なんじゃないのか。
それが音楽と関わる道ではなかったとしても。

最近そんなことを考えてしまう。


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