五月二日のブログで、次のように披露した。
【(一重の山吹の花が七つ八つと咲いた一枝)
・七重八重 花は咲けども 山吹の
実の(蓑)一つだに 無きぞ悲しき (古歌)
もう山吹が咲き始めた。
太田道灌に差し出した山吹も、こんな一枝であったろうか。
大田道灌が狩に出て、急な雨に雨合羽の蓑(みの)を借りようと、
一軒の山家を訪ねた。
「蓑をお借りしたい」とお願いすると、
応対した乙女が、いったん奥に下がって、
やがて山吹の花を一枝と、上記の歌をお盆に載せて差し出した。
道潅は、(蓑を貸してほしいのに、馬鹿にするな)
と怒って帰ってしまった。
帰ってからこの話をすると、
家来が道灌に言うには、
(山吹の花はこんなに綺麗に咲いても「実の」ないことと、
この家には雨合羽の「蓑(みの)」が無いことを、
そっと教えているのです。)とささやいた。
道灌は武骨一辺倒で、わが身の教養の無さに恥じ入って、
以後猛烈に歌の勉強をしたと言う。
このエピソードを山吹を見るたびに、毎年思う出す。
そこで表題の「七重八重」の話である。
差し出された一枝の山吹の花は、花びら一重(ひとえ)の山吹の花が、
七つも八つも重なり合って咲いていたのであろうか?
或いは、花びらが重なる「八重山吹」の一枝であったのだろうか?
(八重山吹)
すこぶる疑問に思ったのは、昨年の事。
今年もこの時期雨が多く、雨の中を山吹は鮮やかに輝き、咲いている。
一重の山吹も、八重の山吹も、同じように連なって咲いている。
ここで問題は、「実の一つだに」と詠んだ歌は、「蓑一つだに」と、
山吹の果実が生らないことと、雨合羽の蓑(みの)がないことを、
山吹の花にかけて詠んだ所にある。
どっちだったろうかと、一年悩んだ末に、
(山吹のどちらに実が生らないのか調べれば解る)ことに、
昨日になって気が付いた。
植物図鑑で調べると、八重の山吹には果実が着かないで、
一重の山吹には実が着くことが分かった。
蓑(みの)の実が着かないのは、八重の山吹であるから、
太田道灌に差し出した山吹の一枝は、八重の山吹であることが分かった。】
以上は、5/2にブログに書いて披露したので、
ご記憶の方もあろうかと思います。
しかし、ボクは生まれてこの方、山吹の実なるものを見たことが無い。
そこで、今年は山吹が咲き終わった後も、
どんな実がなるのか、毎日のように山吹を観察して来て、
本日、初めて山吹が実を付けているのを見つけたので、
ご覧に入れたいと思います。
(山吹の実)
この山吹の実は、星形に五つついていますが、花によっては、
実が一つのものあり、二つのものありと、いろいろあります。
【(一重の山吹の花が七つ八つと咲いた一枝)
・七重八重 花は咲けども 山吹の
実の(蓑)一つだに 無きぞ悲しき (古歌)
もう山吹が咲き始めた。
太田道灌に差し出した山吹も、こんな一枝であったろうか。
大田道灌が狩に出て、急な雨に雨合羽の蓑(みの)を借りようと、
一軒の山家を訪ねた。
「蓑をお借りしたい」とお願いすると、
応対した乙女が、いったん奥に下がって、
やがて山吹の花を一枝と、上記の歌をお盆に載せて差し出した。
道潅は、(蓑を貸してほしいのに、馬鹿にするな)
と怒って帰ってしまった。
帰ってからこの話をすると、
家来が道灌に言うには、
(山吹の花はこんなに綺麗に咲いても「実の」ないことと、
この家には雨合羽の「蓑(みの)」が無いことを、
そっと教えているのです。)とささやいた。
道灌は武骨一辺倒で、わが身の教養の無さに恥じ入って、
以後猛烈に歌の勉強をしたと言う。
このエピソードを山吹を見るたびに、毎年思う出す。
そこで表題の「七重八重」の話である。
差し出された一枝の山吹の花は、花びら一重(ひとえ)の山吹の花が、
七つも八つも重なり合って咲いていたのであろうか?
或いは、花びらが重なる「八重山吹」の一枝であったのだろうか?
(八重山吹)
すこぶる疑問に思ったのは、昨年の事。
今年もこの時期雨が多く、雨の中を山吹は鮮やかに輝き、咲いている。
一重の山吹も、八重の山吹も、同じように連なって咲いている。
ここで問題は、「実の一つだに」と詠んだ歌は、「蓑一つだに」と、
山吹の果実が生らないことと、雨合羽の蓑(みの)がないことを、
山吹の花にかけて詠んだ所にある。
どっちだったろうかと、一年悩んだ末に、
(山吹のどちらに実が生らないのか調べれば解る)ことに、
昨日になって気が付いた。
植物図鑑で調べると、八重の山吹には果実が着かないで、
一重の山吹には実が着くことが分かった。
蓑(みの)の実が着かないのは、八重の山吹であるから、
太田道灌に差し出した山吹の一枝は、八重の山吹であることが分かった。】
以上は、5/2にブログに書いて披露したので、
ご記憶の方もあろうかと思います。
しかし、ボクは生まれてこの方、山吹の実なるものを見たことが無い。
そこで、今年は山吹が咲き終わった後も、
どんな実がなるのか、毎日のように山吹を観察して来て、
本日、初めて山吹が実を付けているのを見つけたので、
ご覧に入れたいと思います。
(山吹の実)
この山吹の実は、星形に五つついていますが、花によっては、
実が一つのものあり、二つのものありと、いろいろあります。
>本日、初めて山吹が実を付けているのを見つけたので、
ご覧に入れたいと思います。
私も初めて見ました。
エンドウ豆のような実ですね。
でもこちらの実の方がきれいかな?
勉強になりました。
hide-sanさんのように研究熱心にならなければ。(笑)
知らなかったことを知るのが勉強ですから・・・
風呂に入っている時、暗殺されたとか。
よくご存じですね。
吉水神社の2回目のブログを本日に拝見しました。
吉水神社から少し奥の如意輪堂には立ち寄れなかったようですね。
如意輪堂には後醍醐天皇のお墓が境内にあります。
それに四条畷の戦いに向かう楠正行が門扉に出陣する郎党143名の名前を
矢じりで刻んで過去帳としたそうで辞世の和歌も刻まれて寺宝として保存されています
「かへらじと かねて思えば 梓弓
なき数にいる 名をぞとどむる」
勝ち目のない戦だと覚悟をしたためて、後村上天皇に
捧げて四条畷に向かい戦死したとされています。
正行が矢じりで書いた歌が残っているとは、残念なことをしましたが、
本当のものが残っているのでしょうか、
くれぐれも残念です。
ふと、自分は山吹の花の山吹色を大判小判にたとえるのはなぜか疑問に思ったのですが、あれだけ黄金色の花が咲いても実はかたくて食えない代物で、それ自体には実態に価値がないものの代表のような気がします。
太田道灌に山吹を差し出した娘さんの心は「お役に立てず、申し訳ありません」と深い謝罪の気持ちがあるような気がします。
しかし、なぜ山吹色が小判の色の代名詞にほんとうになったんでしょうか。ちょっと首をひねりました。
色が小判に似ていたから、小判に例えられたのでは?
良く分かりません。
hide-sanさんの研究熱心なのには感服しました。
>どんな実がなるのか、毎日のように山吹を観察して来て、
本日、初めて山吹が実を付けているのを見つけたので、
ご覧に入れたいと思います。
写真を拝見しました。
納得できました。(笑)
ところで太田道灌と娘さんの逸話、本当の話でしょうか?
娘さんが、お殿様にこのような謎かけのような返答をするものでしょうか?
私は甚だ疑問です。(笑)
本当のようですよ。
娘さんの名前も解っており、お墓もあるようですから・・・