クチナシの花が、今盛んに咲いて居る。
純白でさわやか花嫁でも包みたい想い。
(咲き始めのクチナシ)

一日もすると、素晴らしい香りを放ちながら、
満開となる。
(咲き誇ったクチナシ)

そんな光景が生垣に見られる。
近くを通る人は「あらっ・・」
どこかしらと眺め回して発見する。
その内に雨が降り出し、
香りも美しい姿もかすんで見えなくなる。
梅雨晴れの暑い陽ざしに、
やがて、しおれて汚れたクチナシの花。
(汚れたクチナシ)

最後は匂いも色もなくなり、枯れ果てる。
残酷なこと甚だしい。
(写真上部の枯れ果てたクチナシの花)

花が咲き始め、咲き誇り、
やがて色あせ、枯れ果てる。
そんな人生の縮図を現わしているのが、
クチナシの生垣。
(クチナシの生垣)

生々流転(しょうじょうるてん)を表す。(注)
(クチナシの花)
(注) 万物が限りなく生まれ変わり死に変わって、いつまでも変化しつづけること。
「せいせいるてん」とも読む。