土曜日の、朝日新聞朝刊の別刷りに、『悩みのるつぼ』というタイトルの悩み相談のコーナーがあります。
そのコーナーの回答者である上野千鶴子さんのアドバイスが面白く、ファンです。
2019年度東大入学式の祝辞で話題をさらった、東大名誉教授の上野千鶴子先生です。
上野先生の講演会を聞きに行ってきました。
よどみない口調とよく通る声。
「なんでやねん」と突っ込みを入れたり、聞いている私が心配するほど辛辣な物言いをしたり、
聴衆を飽きさせることのない一時間半は、あっと言う間で、大いに刺激を受けました。
上野先生が、企業で働く東大卒業生の若い女性に 「会社でお茶汲みをする?」
と尋ねたそうです。
私がOLだった頃は、朝と3時にオフィスの皆に日本茶やコーヒーを入れたものです。
彼女は 「私がですか? しませんよ。 飲みたい人が自分で入れます」
と、不思議そうに答えたそうです。
上野さん曰く、 「そうなるように、私たちが世の中を変えた」
私は当時、疑問も持たずに女性だけに回ってくる、お茶当番を引き受けていました。
世の中の女性が全員私タイプだったら、今でも女性社員はお茶汲みをしていたかもしれません。
ここからの話の流れで、 「どんな強者も弱者になる」 に話が進み、
認知症などの高齢者問題が例になりました。
上 「認知症にならない対策とか、自分はこうしてる、なんて考えじゃダメ」
認知症研究第一人者だった長谷川和夫さえ、認知症になったのだから、誰もがなり得るというのです。
なっても安心して暮らしていける世の中の仕組みを、次の世代のために考えなければいけないし、取り組まなければいけない。
「安心して暮らせる世の中に、私たちが変えたのよ」 と言わなければならないのですね?
投票という手段で、動いてくれる人に託す方法もあります。
とても刺激になるお話が満載で、もっともっと上野千鶴子さんの考えを知りたくなりました。
講演後には書籍の販売もあり、サインが頂けるので二冊購入しました。
お願いして、サインを表紙にして頂きました!
日本語ではサインと言いますが、英語では
「autograph」(オートグラフ)・・・(有名人の)サイン
ちなみに「signature」(スィグネチャー)は署名です。
日本語にもなっている 「sign」(サイン)は、 動詞であれば ❝サインする❞ という意味になりますが
名詞だと、記号や符号や標識、または、 ♪愛しているのサイン♪ のように合図の意味のサインになります。
遠くから眺めるのと違って、近くで見る上野先生は、ピリっとした雰囲気で、ちょっと恐そうでした。
たくさん勉強して東大に入って教わりたかったなぁ~。
本を読んだら、感想を紹介します!