母は老衰で安らかに旅立ちました。
葬儀は一日葬で、奇しくも「母の日」が告別式となりました。
弟と私にとっての最後の母の日。
カーネーションの花束も用意しました。
「お母さん、ありがとう」
母からは生前、
式は簡素でも、お坊さんによるお経だけはお願いしたい。と頼まれていました。
特別な宗派に属していたわけではありませんが
漠然と仏式法要であれば、極楽に行ける気がしていたようです。
葬儀社との打ち合わせで、どの宗派が希望かと聞かれました。
喪主の弟も、私も
どこが良いかと問われても・・・・・・。状態です。
最終的に
真言宗にしてもらいました。
何度かブログ上に書かせて頂いていますが、
私は空海の大ファンです。
きっかけは、夢枕獏著「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」の小説。
真言宗の開祖は空海です。
式前の僧侶の方への御挨拶で
私 「私は空海の大ファンなんです。東寺(京都の)へ行って写経もしました」
と、付け加えました。
僧 「お大師様が必ずや、お母さまをお導き下さいますよ」
ここで初めて、
お大師様とお呼びするのかっ! と、知った次第です。
私 「ごめんなさい。私ったら ”空海” って呼び捨てにしてしまいました」
僧 「いえいえ、お大師様は "空海” の名を気に入って名乗られたのですから。私は立場上 ”お大師様” とお呼びしております」
とても、穏やかで優しい僧侶の方でした。
仏式葬儀に参列してよく耳にするのは
「南無妙法蓮華経」(なむみょうほうれんげきょう)
「南無阿弥陀仏」 (なむあみだぶつ)
・・・・・・でしょうか。
宗派によって、唱える言葉が違います。
真言宗では
「南無大師遍照金剛」(なむたいしへんじょうこんごう)
「遍照金剛」は、空海が遣唐使船で唐へ渡り、真言密教を極めたときに授かった灌頂名(かんじょうめい)です。
「南無」(なむ)は ”~に従います” の意味ですから
それぞれの宗派によって、
妙法蓮華経におすがりしたり、阿弥陀仏におすがりしたり、違います。
真言宗では、大師遍照金剛つまり、空海こと弘法大師におすがりします。
お坊さんが「南無大師遍照金剛」と唱え始めた時
「これね!」
我が意を得たりとばかり、心の中で一緒に唱えました。
空海こと弘法大師さま、母をよろしくお導き下さい。
宗派によって、違うんですね
素敵なカーネーション、
きっとお母様もお喜びになっていることでしょう
お母様、ありがとうございました、
ゆっくりおやすみください
ご冥福をお祈りいたします
般若心経も唱えたし
聞きほれてしまいした。
お悔みの言葉をありがとうございました。