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アメフト観戦記や読書日記を綴っていましたが、最近は古墳(コフ)ニストとして覚醒中!横穴式石室をもつ古墳にハマっています。

桜井市の古墳をあるく(纒向編)⑤ ~珠城山古墳群~

2021-04-18 00:00:46 | 史跡を歩く

 纒向石塚古墳からJR桜井線を越えて、東へ向かう。県道を越えて少し歩くと小さい川のほとりに垂仁天皇纒向珠城宮跡と言う石碑が建っている。

 

 数年前に来た時は、別の所にあったような気もするのだが、台座が新しいので、もしかしたらここへ移されたのかもしれない。ちなみに奥に見える森は渋谷向山古墳(景行天皇陵)である。

 この垂仁天皇纒向珠城宮跡については、あくまで伝承地であり、遺跡があったわけではないが、ヤマト国家が始まったとされる地に、実在した可能性が高いと言われる天皇の宮があったという伝承があることの意味はあると思われる。

 この道をもう少し東に進んでみると独立した丘陵が、左手に見える。この丘に珠城山古墳群がある。

 

 この珠城山古墳群がある丘陵の下にも、纒向珠城宮伝承地という看板が立っている。

 

 解説板の近くに石段があり、墳丘に登ることができる。

 

 丘陵には、東から1~3号墳と名付けられた3基の前方後円墳がある。

 3基ある古墳の内、石室などが現存しているのは1号墳のみ。2号墳は、墳丘等は残っているが、横穴式石室はすでに破壊されていて消滅している。ただ、墳丘に登ることができるので、墳丘に登って、古墳の大きさを堪能することはできる。(全長約85mあり、珠城山古墳群の古墳では一番大きい。

 3号墳は、残念なことに前方部の一部しか残っていない。もともとは、前方部、後円部に横穴式石室があったそうだ。戦後、土取などで破壊されたとのこと。人家に近い古墳のあるあるな話である。

 【3号墳】

 

 【2号墳】

 

 最後に1号墳であるが、南側に横穴式石室が開口しており、墳活には持って来いの古墳である。実際、南から陽が射すと石室の中まで、光が入るので、懐中電灯などは不要である。また、近くまで人家があり、古墳自体も整備されているので遭難することもまずなさそうである。まさに「逢いに行ける古墳」と言えそうである。

 【1号墳】

 

 1号墳は、全長50mほどの前方後円墳であり、後円部に片袖式の横穴式石室がある。

 

 きれいに石が積み上げられた石室に匠の技を感じてしまう。(笑)玄室の高さは2mほどあるので、入る時に少し身をかがめるが石室の中では、立って観察することが可能である。

 

 これらの古墳は、2号墳⇒1号墳⇒3号墳の順で築造されたと考えられている。1号墳の後円部の墳頂には祠が立てられている。

 

 珠城山古墳群の墳丘からは、景行天皇陵に治定されている渋谷向山古墳の姿をよく見ることができる。

 

 築造された一族は、渋谷向山古墳の被葬者と何らの関係があったのかもしれない。ただ、珠城山古墳群は、6世紀の後半から7世紀初めにかけて築造されたと考えられており、直接関係があったという訳ではない。

 珠城山古墳群がある場所から、ハイキングコースとしても知られる山辺の道はすぐ東である。山辺の道の散策の途中に是非とも寄ってほしい古墳である。


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