水木しげるロードは、1993(平成5)年に「鬼太郎」「ねずみ男」など妖怪23体で誕生した。そして、2018(平成30)年、全177体の妖怪ブロンズ像を、カテゴリーごとに分類し、再配置をしてリニューアルしている。その中で、まず初めに目に入るのが、「水木マンガの世界」と題されたカテゴリーにまとめられた妖怪たちである。
まずは、河童の三平とカッパとタヌキ、よく考えると三平は河童に間違われるが、れっきとした人間なのだが、妖怪たちの中にすっかりと溶け込んでいる。
三人(?)で仲良く竹馬をしている。タヌキは初めのうちは三平たちのけんか相手だったのだが、次第に心を通わせあって友達になる。全くの異色の者たちが一つになれる。このあたりが水木しげる先生の漫画の特徴のような気がする。
そういえば、漫画「河童の三平」で主人公の三平が、不慮の事故で死んでしまって、死神(この後に出てきます。)により、あの世に連れていかれるときの三平とタヌキのやり取りが今でもジーンと来る。切ないなあ。
今でもあのシーンを思い浮かべてしまう。
その次に来るのが、死神。ここでは、大好物のスイカを手にしているが、水木マンガではおなじみのキャラクター。
ただ、人の魂を集めるのが仕事なのだが、人がいいのが災いして、なかなか業績が上がらず、エンマ大王からリストラ寸前の状態であるそうだ。
何か現実世界と重なり合って何となく共感してしまうから不思議である。
死神の横には、しっかり者の魔女の花子がいた。
この妖怪も「河童の三平」に出てくる。家出中の魔女の子どもで、小学校に行くためのお金を稼ぐために旅館で働いているのだそうだ。何とも健気な話である。昔の漫画にはこういうよく働く子どもが出てくる。
このブロンズ像の寄贈者が、「宮川大助・さゆみ」となっている。もしかして、人気漫才師の宮川大助・花子の大助とその娘さゆみであろうか?花子さんの像だし、ありそうである。
さらにその横には大海獣がいた。
ニューギニアの湿地帯に生息する不死の巨大生物でクジラの祖先のゼオクロノドンが進化せず、そのままの姿で3億年もの時を生きてきたのだという。
そしてこの大海獣は「ゲゲゲの鬼太郎」にも出てくるキャラクターで、漫画では不死の研究をしていた山田が名誉を独り占めするために、大海獣の血を鬼太郎に注射することによって、鬼太郎は巨大化して大海獣になってしまう。
ここに設置されている大怪獣のブロンズ像もその話に合わせていて、よく見ると一番小さいそれは、鬼太郎の姿をしている。それが徐々に大きくなり、その姿も大怪獣に変わっていく様が描かれている。
さらに。
大怪獣に姿を変えられてしまった鬼太郎は、自分を陥れた山田を身を挺して救い、そのことで改心した山田の手により、鬼太郎は元の姿に戻ることができた。
これらの像があるロータリーの真ん中には、妖怪が描かれたトーテムポールがドンと建てられていた。
南方好きの水木しげる先生になぞらえたのだろうか?
さあ、ここから水木しげるロードの中に入っていくぞ。しかし、長かったな(笑)
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