台湾のコロナ禍再燃の状況に親台湾の方が「早くアストラゼネカのワクチンを送れ」と声援している動画を蔡総統が先月26日「中国の妨害でワクチンを入手困難になった」と声明を出してから、たくさん見るようになりました。
引用した毎日新聞の見出しは「台湾にワクチン6月下旬提供」とある後段が「使用方法決まらぬアストラ製」とあるのに嫌味ないしは反政府的傾向を強く感じました。この手の話は「さらっと隣国と良い話」にして、めでたしめでたしにするのが大人の態度と思いました。確かに「血栓症」の副反応があるかも知れませんが、それぞれのワクチンにそれぞれの副反応があり、それは接種により得られる利益と比べ接種による副反応の害と比べれば、害の方がはるかに少ないのですからね。英国のジョンソン首相も国民の多くも(多分)英国製のアストラゼネカのワクチンでないかと思いますがはてどうでしょう。最初はファイザー社のワクチンで始まったようですが、アストラゼネカ製も当初2880万回分確保とあり、その後2度接種は「異種株」ウイルスに有効と判りファイザー製より扱いが簡単なのと安い事で世界で大いに使われています。日本が使わない事には「何か固有の問題が有るのかもしれません」主題部の後半に日本の誠意とアストラ製ワクチンに唾を掛けるような振る舞いに見えます。
それはともかく、タイミングよく台湾の国民の役に立って欲しいものです。期待しています。
写真:英製薬大手アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチン=AP
毎日新聞:
政府は、新型コロナウイルスのワクチン確保が課題になっている台湾に対し、英製薬大手アストラゼネカ社製を6月下旬から提供する調整に入った。同社製は5月21日に薬事承認されたが、日本国内での使用方法は決まっていなかった。人道的な観点だけでなく、ワクチン外交を展開する中国に対抗する思惑もありそうだ。
官邸幹部は「台湾から6月中旬過ぎには欲しいと言われている。それに合わせた調整をしている」と明かした。世界中の途上国などにワクチンを配分する国際枠組み「COVAX(コバックス)」を活用する案もあったが、台湾に直接、提供する方針だ。
台湾は、米モデルナ社やアストラゼネカ社と供給契約を締結しているが、供給不足が続く。独ビオンテック社との交渉は「中国の介入のために契約ができていない」(蔡英文総統)という。こうした状況を受け、親台派の自民党議員らが「放置すれば中国の影響が強まる。台湾を支援すべきだ」などと政府に要請していた。
アストラゼネカ社製を巡っては、日本政府は同社と1億2000万回分の供給契約を締結している。ただ、欧州でごくまれな副反応として血栓症が報告され、国内での使い道は決まっていない。
加藤勝信官房長官は5月28日の記者会見で、国内で余ることを念頭に「他国・地域への供給のあり方について早急に検討し、具体的方針を決定したい」と表明していた。
日本政府は今後、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局を通じ、太平洋の島しょ国にアストラゼネカ社製を提供することも検討する。【加藤明子、川口峻】
(引用終わり)