一般的に大学当局対一学生の立場を比べたら大学当局の方が強い事は明白です。参考記事は日野市の明星大学経済学部の学生さんが(多分2年生)「コロナ禍で大学がオンライン授業しかやらないのは、大学として義務を果たしてない」として「授業料の半額を返還する様、訴訟を用意している」と報じています。もう1年半に及ぶコロナ禍は大学も学生も巻き込んでコロナ禍以前のキャンパス生活を楽しみ、講義を通じて生涯の師を見つけたり、友人と知り合う貴重な機会を得る事が難しくなってのは事実でしょう。因みに明星大学をググると経済学部の2021年度の授業料は初年度は20万円の入学金を含め¥1、230,000とありました。又学生数は8400~8500人程で全国でざっと800ある大学の内,70~80番目の学生規模だそうですから大変なもんです。ネットから拾ったキャンパスはこんなに立派です。
確かにコロナ禍は双方が意図した事ではありませんが、授業のほとんどがオンライン授業では通信教育と大差ないと苦情の一つが出ても当然でしょう。
出来れば、双方で妥協が成立する事を願っておきます。
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原告の男子学生は入学以来、ほとんどの授業をオンラインで受けている。「友達と交流関係をつくりたいから大学に行きたい」と訴える=2021年6月8日午後0時7分、東京都、村上友里撮影
朝日新聞:
コロナ禍を理由に対面授業をやらないのは、大学として義務を果たしていない――。そう訴える男子学生(19)が、学費の半額分の返還などを大学側に求める訴訟を東京地裁に近く起こす。学生は「オンライン授業を安易に続ける大学に不安や疑問を感じる学生は多い。誰かが声をあげないといけない」と話している。
原告の男子学生は2020年4月、「将来、会社を経営したい」と東京都日野市にある明星大学に入った。入学式もなく、所属する経営学部で受けた20年度の授業は、オンラインのみ。録画された講義動画を見てリポートを提出するのが主な内容だった。実家を離れての一人暮らしで、コロナ禍でアルバイトもできなかった。
「(昨年は)画面越しでしか教授らを見ていない。授業の疑問を相談できる友人をつくる場もなく孤独だった」という男子学生は、なぜ丁寧な説明もなくオンライン授業を続けるのかと大学への不信感がふくらんだ。父親(70)から「理不尽な対応なら問題提起すべきだ」との助言もあり、提訴を考えたという。
訴えでは、文部科学省が20年7月と9月に▽対面授業ができない理由の説明▽授業の代わりとなる学生同士や教授らとの交流機会の設定――などを実施するよう各大学に求めていたことを指摘。大学側の対応は「文科省の要請に反している」としたうえで、施設を利用させるなど学生との契約義務を履行していないと主張する。学費の返還分を含め、計140万円の損害賠償を大学側に求める予定だ。
明星大は取材に、「学生や教職員の安全確保を最優先する」との方針のもと、昨年春から全学部の授業をオンラインにし、昨秋から一部科目で対面授業を再開したと説明。ただ、経営学部の昨年度の全授業はオンラインで行ったという。
こうした授業方針は、学生用ポータルサイトや大学ホームページなどで周知。このほか、経営学部の1年生については昨年9月と今年3月の計2回、学生同士や上級生、教員との交流会を対面で行ったという。男子学生による提訴方針は「訴状が届いていないため確認できない」とした。
文科省による調査(20年10月時点)では、全国の大学や高等専門学校など計187校が、対面授業の実施割合を全体の半分未満と回答した。「ほぼすべての学生が授業形態などを理解・納得している」と答えたのは、このうち18校だった。(村上友里)
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