王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

イラク派遣空自 違憲判決

2008-04-18 08:27:57 | 憲法関連
人員輸送は武装米軍中心=「任務に変更ない」と幹部-空自派遣、違憲判断で防衛省(時事通信) - goo ニュース

昨日17日名古屋高裁でイラク派遣航空自衛隊に関して判決がありました。青山裁判長(3月末依願退職/高田裁判長代読)は原告側の「違憲確認請求と(派遣)差し止め」は却下しましたが判決文の中で「イラク派遣空自の活動はイラク特措法と憲法9条違反と言及しました」
訴訟そのものは却下されたので国側は勝訴で上告できません。原告は負けましたが「イラク空自の違憲判断がでたのでやはり上告しないでしょう」違憲判決は確定しそうです。
原告側は実質勝訴と感想を述べています。

ではイラク派遣空自は今日から「どう行動すれば良いのでしょう?」
判決を重く受け止めれば:
「戦闘地区と認定されたバクダットは避け、他国軍兵士(主に米兵)と武器弾薬を積荷としなければ活動出来る」という事ですよね。まあ余り役に立たなくなってしまうと思いますが。
この判決を聞いてマスコミは自衛隊幹部に意見を求めています。「これまでと変わらず淡々と任務をこなす」と答えています。
まあそうでしょう。彼らの最高指揮官は「福田康夫総理大臣」です。総理の懐刀の町村官房長官は「納得行かない」と語っています。
実際は「名古屋高裁の言い放し、国の聞き流し」でしょう。
産経を読むと右派の苛立ちが良く判ります。
総論で国に対する訴えを退け、判決文の一部に「違憲の文言」を入れるのは蛇足判決といって法理論上も問題があるそうです。

青山裁判長が3月末で依願退職したのはその辺りの「圧力」を回避するためかも知れません。

日本国憲法下で自衛隊が海外に出てゆくのが「唯一の判断なのか」特にイラクに付いては大量破壊兵器を持っているとの情報は「嘘」でブッシュの手で紛争解決できなくなった戦闘行為の尻馬にいつまでも乗っていて良いのでしょうかね。
これを機会に皆で考えるのは良い事でしょう。
小泉元総理のブッシュに対する義理は済みました。「一寸 タイム」と言って一息入れるのは知恵ある行動と思うのです。
でも小沢代表も「国連待機軍」とか何かの形で海外進出思考ですからこちらも心配です。


時事通信:
イラク復興支援特別措置法に基づき、航空自衛隊はC130輸送機を派遣、16日までに計694回の輸送任務に当たった。国連や多国籍軍の人員、物資を運ぶが、人員輸送は武装した米兵が中心なのが実態だ。17日の名古屋高裁判決は、この点を「他国との武力行使と一体」として憲法9条に違反すると判断したが、自衛隊幹部は「どう判断されようと、特措法の内容が変わらない限り、任務に変更はない」と、淡々と受け止めている。

 空自の派遣は2004年3月に始まり、これまで延べ2500人を超える隊員が活動に従事。防衛省は安全確保を理由に輸送の詳細を明らかにしないが、現在、3機のC130で週4、5回クウェートのアリ・アルサレム空港-イラク間を飛行。このうち少なくとも1回は、判決が「戦闘地域」と認定したバグダッドに乗り入れている。

 陸自がイラクに派遣されていた期間中は、陸自隊員の輸送など人道復興支援活動が任務の中心だったが、06年7月の撤収後は、米兵ら多国籍軍を後方支援する「安全確保支援活動」に移行。飛行先も米軍のニーズが高いバグダッドにまで拡大した。 (引用終わり)

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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判決は自衛隊派遣の差し止めを認めなかった (logic star)
2008-04-21 00:44:49
裏をかえせば司法として派遣を認めたということ
返信する
中身が変質したのです (浜の偏屈爺)
2008-04-21 15:37:59
logic star さま 今日は 短いコメントですがURLを辿り貴ブログ拝見しました。イラク空輸に出かけた時点では静かに活動していたのでしょう。今では国民の知らない間に「バクダードへの兵員と武器弾薬の空輸に大活躍です」
旧軍と同様現地部隊の独走か空幕込みのオーバーコミットでしょう。
総理はそれを止めませんね。空自派遣に一息入れる良い汐だと思うのですがね。
事故か戦闘でC-130が墜落したらどうなりますかね。
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