毎週土曜は、特別に何もなければ実家に顔を出し、一人暮らしの母のケアをする。
クルマに乗らない母のぶんの買い物にスーパー、ホームセンター、ドラッグストアなどに付き合い、決まって「餃子の王将」でお昼を食べる。
それも毎週になってくるとほぼ飽きているので、地雷覚悟でもう何年も食べていなかった「醤油ラーメン」にしてみる。
なんと、ウマそうじゃないか。
「王将ラーメン」は豚骨醤油でウマいのでよく食べるが、昔のイメージの醤油ラーメンは学食や社食で出てくるような、薄味の頼りないものだった。
それが、時を経て魚介の香りただよう本格的なスープに大きく改善されている。
箸を上げてみる。
想像を裏切らないコクで、ウマい。
豚バラチャーシューもよく煮込まれており、味わい深いうえに煮卵が高級感を醸し出している。
私の「餃子の王将」の第一種接近遭遇は、小4だった1977年。当時よく聴いていたKBS京都ラジオの番組のCMだった。
「餃子120円、ラーメン150円の安さ。味で勝負しております」
というフレーズを強烈に覚えていて、親に連れて行ってもらいラーメンを食べ、子ども心にもおいしくなかった。
私と同じ思いの人は少なくなかったようで、
「王将でラーメンはやめとけ」
と長らく囁かれていた。
王将側もそれをよく知っていたのか、私の知らぬところで改良を重ねてここまでの味に至ったのだろう。
天下一品ほど明確ではないが、少なくとも「王将ラーメン」「醤油ラーメン」で「こってり」「あっさり」の2枚看板は確立したと言える。
かつての私のように、王将でラーメンを避け続けてきた方も、この記事を読んでしまったのが運の尽きだと思って(笑)騙されたと思って食べていただきたい…