学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

あれから70年

2015-08-16 09:35:49 | その他
来るまでは長くて、来たらあっという間に終わるのが連休の常で、私のお盆休みも今日で終わりです。

ここ数日、ブログで「大地の芸術祭」を書いていましたが、今日は休題させていただきます。

さて、昨日の8月15日で終戦から70年となりました。戦争を体験した人が年々少なくなっています。

私の祖父も太平洋戦争で戦地へ赴いたらしい。らしい、というのは、祖父から戦争の話を直接に聞いたことがないからです。

子供の時分、家系のなかで先の戦争で亡くなった人はいたのかと父に聞いたことがあったのですが、そのときに教えてくれたことは2つ。

祖父が戦争へ行った(らしい)、祖父の兄弟?が戦死した(らしい)、と話してくれました。

らしい、ばかりなので、父もあまり知らなかったようです。

祖父が戦場に行っていたことがわかったのは、亡くなった後に出てきた古い写真からでした。

具体的な日付や場所の記載はありませんでしたが、背景に写っている写真などを見ると中国の戦線で撮影されたよう。

終戦時、祖父の年齢は26歳。確かに写真の祖父は若い。

その写真を見て、父が思い出して言うには、戦場の最前線に食糧や弾薬などを調達する係をしていたとか。

祖父がどんな思いをして戦場へ行ったのか、今はもはや知る由もなし。

父が話してくれた、戦死したらしい祖父の兄弟について。

戦後、祖父は農家としてお米やりんご、さくらんぼなどの栽培を続けながら、一方では歴史が好きで家系図を作っていました。

それが今でも残されていて、それを見ると祖父の父の兄弟が戦争で亡くなっているようでした。時期でいえば、日露戦争でしょう。


昨夜は花火大会へ出かけてきました。人で大賑わい。空に舞ういくつもの花火をいつまでも見ていました。

戦場から無事に戻ってきた祖父と大変優しかった祖母への感謝を心に浮かべながら。