学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

作品展示のことを少々

2021-02-09 21:35:27 | その他
今日はとても風が強い日となりました。そろそろスギ花粉のニュースが流れるころ。今年はどのくらい飛散するのかわかりませんが、少しずつ花粉対策の準備をした方がよさそうですね。

さて、私が勤める美術館では、企画展の展示替えが近づいています。仕事は段取り八分といいますが、展示替えはまさにそう。事前にどれだけ準備できるかが鍵になります。展示の材料に不足はないか、展示する作品がすべてまとまっているか、作品のキャプションやパネルがすべてそろっているか、などの項目をチェックしていきます。そうすることで、時間のロスを減らせ、自分の体力も温存でき、スムーズに仕事が進んでいきます。また、作品は事前の展示図面をもとに配置していきますが、最終的には作品を仮置きした状態を見て、最終決定していきます。展覧会では、作品をいかによく見せるかがポイント。極端なことをいえば、大きな作品と小さな作品を並べると、どうしたって小さい作品がインパクトで負けてしまう。そうならないように、互いの間隔を広くとるとか、小さい作品はひとまとめにしてしまうなどの配慮が必要になります。そういうことが、机上ではなかなか調整するのが難しい。それが仮置きする理由です。展示方法はとても感覚的な部分で調整をしていくので、大変ですが、やりがいのある仕事です。

明日も展覧会の準備で忙しくなりそう。寒い時期ですので、体には気を付けて過ごしたいものです。それでは、おやすみなさい。