学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

古代エジプトの猫

2008-06-01 21:40:20 | 仕事
ふと頭をよぎったこと。

いつだったか、古代エジプトの展覧会を見たことがありました。古代エジプトといえば、ピラミッドやスフィンクス、ミイラを想像される方が多いと思いますが、実際にその展覧会もメインの展示はミイラだったわけです。多くの人たちがミイラを人目見んと、集まる中で、私は猫の銅像の前でぼんやりしていました。

古代エジプトにおいて、猫は守り神。私が見た猫の銅像は、もはや左側が朽ちかけ、銅も劣化し、それはひどい状態でした。けれども、作られてから何千年と経っているのにも関わらず、猫の表情、そして凛とした姿勢からは知性と品位、威厳がありありと感じ取られたのです。私は、あまりの素晴らしさにぼうと佇んでいた次第…。

今を生きる私たちが、後世の人々に何を残せるのでしょうか。古代エジプトの人々のように「ああ、いいな」と素直に思えるものが残せるのでしょうか。どうも私には残せるようには思えず…。人間は徐々に退化し続けている?そんなことを思うと、元も子もないような気もしますが、今に生きる私たちは何か(その何かがうまくつかめない:泣)を考えなくてはならないのかな、と思いました。

漠然として、何だか全くまとまらないことを書きましたね…。結論は猫が素晴らしかったということで(笑)



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