四季・めぐりめぐりて

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万葉歌碑「水久君野に・・・」(埼玉県皆野町)

2019年08月04日 | 歌碑・句碑


万 葉 歌 :萬葉集 巻十四東歌三五二五 「水久君野に ・・・」
揮   毫 :―
建 立 日 :昭和57年11月
建 立 者 :水潜寺?
所 在 地 :埼玉県秩父郡皆野町日野沢 水潜寺境内

水潜寺は、秩父観音霊場第34番、関東百観音の結願寺と云われます。元々は、西国、坂東、秩父各33ヵ所99観音
であったものを、丁度100ケ所にということで水潜寺が秩父34番となったと伝わるようです。
そんな水潜寺を昨年4月に訪ねて沢山の写真を撮ってきました。しかし、思うところあって投稿することはしま
せんでした。
新元号令和の影響もあってか、ここ幾つかの万葉歌碑を訪ね歩いていますが、水潜寺にも万葉歌碑が建立されて
いることを知り、撮ってきた写真を見返してみたところ、単体ではありませんが、万葉歌碑が写っている写真が
ありましたので歌碑部分のみをトリミングしてアップしたいと考えます。なお、たまたま歌碑が写っていただけ
ですから碑陰の写真はありません。




【歌碑・碑文(歌)】

   [萬葉集東歌]

 水久君野尓 可母能波抱能須 児呂我宇倍尓 許等乎呂波敝而 伊麻太宿奈布母

 《訓読》 水(み)くく野に 鴨(かも)の匍(は)ほのす 児(こ)ろが上(うへ)に 言緒(ことを)ろ延(は)へて 
      いまだ寝(ね)なふも
 《大意》 水くく野に鴨が匍うように、あの子にいろいろと声を掛けているのだが未だ寝ていないのだよなあ。


水潜寺とこの歌とにどんなつながりがあるのでしょうか?
ミククとは水くぐり(水込り 水潜り)の意のようで、当寺の奥の院に水くぐり千手観音をまつったのが水潜寺
の始まりとされており、水くく野とは、水潜寺の辺りを指すとの推定・解釈のようです。

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