十方世界共生山一法寺

自己の世界を建設しよう
 日本のことも世界のことも自分自身のこともみな自己の内のこと。

誤解だらけの佛教

2018年04月19日 | 佛教

秋月龍珉師が1993年に書かれた「誤解だらけの仏教」(柏樹社発行)いう本は私にとって、佛教の基本的知識を得る上で非常に重要な意味を持つ本の一つです。

調べ物をしていたこの本に書かれていたことを思い出し、復習がてら読み直ししているところです。

読者諸兄におかれても佛教の基本を知る上で非常に有用と思われるので読まれることをお勧めしたい。

しかし、新刊で売られているものは今やなく古書しかありませんが、ネット上で入手可能です。
また、講談社学術文庫から「誤解された仏教」というタイトルを変えたものが出版されていますのでこれも古書で入手可能です。

秋月龍珉(ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%8B%E6%9C%88%E9%BE%8D%E3%81%BF%E3%82%93

 

以下、目次を紹介します。

1.誤解だらけの仏教

 第1章 仏教は「無霊魂論」である
      この指とまれ/真の仏法には折伏はない/釈尊は後生を説かなかった/仏教は無霊魂論である
      /仏陀は輪廻転生を超えた  
 第2章 仏教は本来葬式・法事に関わらない
      仏教は本来葬式やお墓とは関係なかった/仏教は無霊魂論で本来法事とは関係なかった
      /では葬式・法事をどう考えればよいか
 第3章 仏教は「輪廻」説をどう考えたか
      ここ掘れワンワン/「六道輪廻」ということ/「中有」と「廻向」のこと/仏陀とは無神論者である
 第4章 「輪廻」説をどう超えるか
      「輪廻」など信じない仏教がある/輪廻説の実存的理解/正しい仏教は「霊魂」を語らない
 第5章 仏教は「無神論」である
      三界に家なし/「梵我一如」説は仏教なのか
 第6章 「梵我一如」説は仏教ではない
      インド的伝統と仏教/仏法には<無我>にて候
 第7章 なぜ「梵我一如」説は仏教でないか
      「梵我一如」に対する違和感/「梵我一如」と「般若直観」の違い/ダンマはどこで露わになるか
 第8章 正しい仏教は土着思想と対決する
      日本人の魂―あの世を観る―/釈尊の仏教は「あの世」を語らない
      /「是真」の「唯仏」とは「虚仮」の「世間」を否定する
 第9章 仏教は「神秘主義」ではない
      密教は仏教か/仏教は汎仏論(汎神論)ではない
 第10章 死者を「仏」と呼んではならない
      まちがいだらけの日本人の仏教観/宗教と宗教文化を峻別した上で/神も仏もあるものか
      /「仏」とは何か
 第11章 釈迦牟尼は何を悟ったのか
      釈尊は「縁起の理法」を悟ったのではない/釈尊は「無我の我」を悟った
      /悟りの内実は「心性本清浄」の自覚/仏教の第一義は「般若波羅蜜多」
 第12章 真の仏教学は「三学」の学でなければならない
      薬師寺新塔に象徴される問題点/仏教学は「三学」の「学」でなければならない
      /いわゆる「日本人の魂」を否定する仏教/「唯識」は西洋の"唯心論"とは違う
 第13章 仏教のスローガン(法印=旗印=要約)
      小乗の三法印(四法印)/大乗の一実相印
 第14章 仏性論(如来蔵思想)は非仏説か
     「仏性」(「如来蔵」)の語義/大乗に見る実体思想混入の問題点
      /私は「仏性」を「一息に<超個の個>」という
 第15章 「覚り」(覚)の宗教と「救い」(信)の宗教
      宗教の二つのタイプ/禅仏教と真仏教/禅宗と親鸞教を貫くもの
      /キリスト教と仏教の共通の根拠
 第16章 まとめ――仏教は無神・無霊魂論である
      諸聖を慕わず、己霊を重んぜす
      /唯一神を信ずる者は、同時に仏教徒であることはできない
      /仏教の悟りと「神」の無
      /今日の霊魂流行は仏教とはまったく無関係である
 
2.新大乗の提唱

 第17章 後近代(ポスト・モダン)と無我
      宗教という言葉/近代の終末/後近代者(ポストモダニスト)の自覚
 第18章 三学と念仏
      「三学」には「上り道」と「下り道」がある/「念仏」の「方便」と「真実」
 第19章 「日本的霊性」の展開
      「霊性」と「精神」/「日本的霊性」の目覚め/「大地性」と「直接性」
 第20章 「新大乗」を提唱する
      「新大乗」の五つの誓願
       一、「大乗非仏説」の誤りを正して、真の大乗精神に徹する
       二、自宗絶対主義を相対化して、教主釈尊に帰る
       三、他宗教との対話を通して人類宗教の理念を掲げる
       四、後近代(ポスト・モダン)の自覚に立って、歴史的仏国土を建設する
       五、真の出家道を尊重して、仏教の新たな在家道を成就する

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