JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
10年以上前に御紹介した券も再度御紹介しようかと思います。
古紙蒐集雑記帖
北大阪急行電鉄 万国博中央口から40円区間ゆき 片道乗車券
いよいよ本日(2025年4月13日)の午前9時に、EXPO2025 大阪・関西万博が開幕します。今回の万博開催にはいろいろと意見があるようですが、せっかく開催するのですから、いいイベントになることを祈ります。
大阪ではかつて、1970(昭和45)年にもEXPO1970 日本万国博覧会が3月15日から9月13日まで開催されており、大阪での万博開催は2度目になります。当時の管理人はまだ幼稚園児であり、同じクラスの友達で大阪万博に行ったという子もいましたが、はてさて、「万博」って何ぞや?という感じで、子供心に「未来のイベント」というイメージでした。
EXPO1970期間中の1970(昭和45)年5月に、北大阪急行電鉄の万国博中央口駅で発行された、同駅から40円区間ゆきの片道乗車券です。
青色北大阪急行自社地紋のA型金額式券売機券で、スミインク式のものです。
万国博中央口駅は万博期間中のための駅で、万博が開催される約1ヶ月前の1970(昭和45)年2月に開業した駅で、江坂駅の先で本線から分岐ししていた地上駅で、橋上駅舎から万博会場のゲートまでが通路で連絡されていました。太陽の塔の真ん前にあり、万博開場からは一番近い駅でした。
万博輸送用の駅としてかなり大規模な駅になっていたようですが、万博終了翌日の9月14日に廃止されてしまっています。
同駅は万博期間中限定、しかも国家的プロジェクトという事情があり、中国自動車道の建設用地に設置されていました。現在は駅施設は解体され、地上線路だった部分が中国自動車道に、駅ホーム一帯は中国吹田インターチェンジ料金所になっており、跡地は残されていません。ただし、本線上からかつて分岐していた線路の痕跡だけは残っています。
相模鉄道 星川から80円区間ゆき 片道乗車券
1981(昭和56)年8月に、相模鉄道相鉄本線の星川駅で発行された、同駅から80円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色PJRてつどう地紋のA型金額式券売機券で、ゴムの印版にインクを付けて印字する時代のものです。
御紹介の券が発行されていた頃の同駅はまだ地上駅で、駅舎は今のように大きいものではなく、ホームの先端にはかつて工場(現在はかしわ台へ移転)であったところに電留線があり、のんびりとした駅でした。
同駅には券売機が数台ありましたが、御紹介の機器は比較的きれいな券が発券されていましたが、他の機器は印圧が強いのか、あまりきれいな券が発券出来ませんでした。
翌日にもう1台の券売機で発行された80円区間の乗車券です。印圧が強いため、空白部分にも印版が接触していて黒く汚れており、右端の「円区間」の部分の版がすり減っています。
新京成電鉄 薬園台から60円区間ゆき 片道乗車券
1978(昭和53)年9月に、新京成電鉄新京成線(現・京成電鉄松戸線)の薬園台駅で発行された、同駅から60円区間ゆきの片道乗車券です。
灰色JPRてつどう地紋のB型金額式大人・小児用券で、山口証券印刷で調製されたものと思われます。
裏面です。券番の他、発行駅名と「薬園台から60円」の記載があります。
御紹介の券は同社の自社完結の硬券乗車券の末期のもので、乗車券の発売は券売機に移行しています。
同社は昨日の2025年3月31日の終電車を以て「新京成電鉄」としての営業を終了し、本日2025年4月1日からは親会社である京成電鉄と合併し、京成電鉄「松戸線」として営業します。
京浜急行電鉄 立会川駅発行 西武線田無駅ゆき 片道連絡乗車券
1962(昭和37)年1月に、京浜急行電鉄(京急電鉄)本線の立会川駅で発行された、西武鉄道新宿線の田無駅ゆきの片道連絡乗車券です。
灰色PJRてつどう地紋の準常備式大人・小児用券で、山口証券印刷で調製されたものと思われます。A型券なのかD型券なのかが定かではありませんが、当時各駅に設備されていた準常備式連絡乗車券と同様のA型券であったものと推測されます。
乗車経路は、立会川~(京急本線)~品川~(国鉄山手線)~高田馬場~(西武新宿線)~田無というもので、品川駅~高田馬場駅間については大崎駅経由の外回り方面、田町駅経由の内回り方面でも選択乗車が可能であったものと思われます。
裏面です。券番および発行駅の記載のみになっています。
帝都高速度交通営団 九段下駅発行 120円区間ゆき片道乗車券
1990(平成2)年2月に、帝都高速度交通営団(営団地下鉄。現・東京メトロ)東西線および半蔵門線の九段下駅で発行された、同駅から120円区間ゆきの片道乗車券です。
若草色JPRてつどう地紋のB型金額式大人・小児用券で、山口証券印刷系列の帝都交通印刷で調製されたものと思われます。
同駅は東京都交通局の新宿線との乗換駅であるだけでなく、周辺には中央官庁の庁舎や千代田区役所などの機関、靖国神社などの大規模な神社、日本武道館などの大規模施設、九段会館やパレスホテルといった老舗ホテル、有名私立の中学高校大学などが多数あり、イベントごとに利用客で混雑する駅です。
そのため、IC乗車券登場前には混雑時の臨発が多く行われており、同駅の硬券乗車券の発行実績はかなりあったようです。
裏面です。券番の他、発行駅と「③」の循環符号が印刷されています。
本日2月26日は、今から89年前の1936(昭和11)年2月26日の本日に起こった二・二六事件の日です。駅近くにある九段会館は、1934(昭和9)年に軍人会館として建てられた建物で、政府要人らを殺害した陸軍の青年将校らが東京の中枢を占拠したあとに戒厳司令部が置いたことから、二・二六事件の舞台になっています。
その後の九段会館は、東日本大震災で天井が落下して死傷者が出たことなどから、揺れを吸収して抑える高層ビルへの建て替えが決まり、建物の一部を残し、現代の技術で当時の様式を保存・復元した施設と、オフィスなどが入る17階建てのビルに生まれ変わっています。
西武鉄道 高田馬場駅発行 新宿駅接続 都営地下鉄ゆき片道連絡乗車券
前回エントリーで、西武鉄道の高田馬場駅で発行された、西武新宿(新宿)駅接続の東京メトロゆき片道連絡乗車券を御紹介いたしました。同駅には同じ新宿駅でも新宿西口駅接続で、都営地下鉄ゆきの片道連絡乗車券の発売もありますので御紹介いたしましょう。
2024(令和4)年8月に、西武新宿線高田馬場駅で発行された、西武新宿(新宿西口)駅接続若松河田・西新宿五丁目・新宿駅ゆきの乗継割引用の片道連絡乗車券です。桃色PJRてつどう地紋のA型矢印機券で発券されています。
東京メトロとの接続駅は新宿駅になりますが、都営地下鉄との接続駅は京王新線側にある新宿駅ではなく、新宿西口駅になっています。そのため、新宿駅は着駅の中の一駅になっています。
同じ都営地下鉄ですが、新宿駅(京王新線)接続の新宿線とは、乗継割引は行われていないようです。
西武鉄道 高田馬場駅発行 新宿駅接続 東京メトロゆき片道連絡乗車券
2024(令和6)年8月に、西武鉄道新宿線高田馬場駅で発行された、西武新宿(新宿)駅接続、東京メトロ東新宿・新宿御苑前・北参道・新中野・中野新橋駅ゆきの片道連絡乗車券です。
桃色PJRてつどう地紋のA型矢印式券になっています。
御紹介の券は、乗継割引用の券で、前回エントリーの東京メトロが発行している券同様に、金額式券とせず、矢印式として発券されています。やはり、乗継割引の区間が限定されることから、金額式ではなく、矢印式で発券されたものと思われます。
着駅の表記がスペース上の制約から、駅名の字数によってポイント数が異なっているのが特徴です。
東京メトロ 中野駅発行 高田馬場駅接続 西武新宿・新井薬師前駅ゆき片道連絡乗車券
2024(令和6)年9月に、東京メトロ東西線の中野駅で発行された、高田馬場駅接続、西武新宿線西武新宿駅・新井薬師前駅ゆきの片道連絡乗車券です。
灰色東京メトロ自社地紋のA型券売機券で、矢印式になっています。
御紹介の券は乗継割引が適用された区間用で、区間を限定するために金額式券とせず、矢印式券で発券されたものと思われます。
券売機で発券される乗継割引用の矢印式券としては一般的なものと思われますが、発駅の「中野から」の表記や発売額下にある「西武線」の表記に無理矢理感があります。
小田急電鉄 参宮橋駅発行 90円区間ゆき片道乗車券
いまからちょうど40年前の1985(昭和60)年1月3日に、小田急電鉄小田原線の参宮橋駅で発行された、同駅から90円区間ゆきの片道乗車券です。
桃色PJRてつどう地紋の金額式大人専用券で、シンコー印刷で調製されたものです。
当時の同社乗車券は、殆どが井口印刷で調製されており、山口証券印刷の券も見受けられましたが、希にシンコー印刷で調製された券も存在していました。同社の他に京王帝都電鉄でも発行されていた実績がありますが、首都圏の鉄道会社では、シンコー印刷の硬券は珍しい存在でした。
同駅では近距離乗車券の硬券については他駅同様に常時発売していましたが、きっぷは券売機で購入するというのが一般的になっておりましたので、わざわざ窓口に行って購入する客は蒐集家くらいしか居ませんでしたので、各駅同様にさほど券番は進んでいませんでした。
しかし、同駅は明治神宮の参拝客で混雑すると硬券の発売をしていたこともあり、比較的枚数を捌いていたようです。
東京メトロ 辰巳駅発行 160円区間ゆき片道乗車券(レプリカ)
あけましておめでとうございます。
旧年中は拙ブログへの御支援、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬ御贔屓のほど、よろしくお願いいたします。
2025年(巳年)の最初は「辰年」から「巳年」へということで、東京メトロ有楽町線の辰巳駅でかつて発行された券を、ちょっとアレンジしてみたレプリカです。
2025(令和7)年1月1日に発行されたというアレンジ品で、東京メトロ有楽町線の辰巳駅で発行された券を使用いたしました。
現在の東京メトロの初乗り運賃は170円ですが、それであるといろいろ問題がありそうなので、敢えて160円区間の券を使用しています。
こちらは12年前の2012(平成24)年12月に同駅で配布しておりましたカードの西暦部分を変えてみたものです。
改めまして、本年もよろしくお願いいたします。
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