趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
できれば、最後まで乗せてほしい…
今回ご紹介いたしますのは、秩父鉄道に細々と残っている準常備片道(準片)乗車券です。
A型準常備のため大変小さくなってしまっておりますが、これでも西羽生駅ゆきが一番最遠となっています。
ところが、普通、着駅準常備券には「着駅は最下段」と書かれているものですが、なぜかこれには「着駅は最上段」と書かれています。これでは西羽生駅まで購入しても、持田駅までしか行けませんね。
できれば、最後まで乗せてほしいものです…
なお、今回は現在発行されている券ですので、問い合わせが殺到することを避けるため、駅名が特定できないよう、敢えてモザイクを入れさせていただきました。
ミスに気づいちゃったので、訂正しておきました…
「ミス券」シリーズ、もう少し続きます。
これは宇都宮駅で発売された急行券ですが、駅名が「宇郡宮」になってしまっています。
ミスに気づいて「宇都宮」というゴム印を捺した上での発売となっておりますが、訂正印である「駅名小印」が捺印されていません。なんとなく中途半端な訂正の仕方です。
しかし、この「宇都宮」というゴム印、いつの時代に何の目的で作成されたのでしょう?とにかくすごい字体です…
印刷、ダブっちゃった…
しぶとく「ミス券」シリーズの続きです。
今回ご紹介いたしますものは、営団地下鉄市ヶ谷駅発行の100円区間乗車券です。
印字内容に間違いはないのですが、完全に印刷がダブっちゃっています。
これを手にした途端、実際に使用する券をもう1枚購入してしまったのは、言うまでもありませんでした
実はこの券、裏を見て2度びっくりの事件が待ち構えていました。
なんと、10000番でした!!
いくら「町」でも…
「ミス券」シリーズがまたまた続きます。もう少しお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
今回ご紹介いたしますのは、JR北海道池田駅発行の観光入場券です。
間違いなく自ら駅の窓口で購入したものですが、発行箇所名が「池田町発行」となっています。
確かに池田駅は北海道の池田町に存在していますが、これでは町役場で発行されたみたいです…
できれば、途中下車させてほしい…
今回もまたまた「ミス券」です。
今回ご紹介いたしますのは、2002年12月31日限り(正確には2003年1月1日付けかな?)で廃止された有田鉄道金屋口駅発行の国鉄連絡の往復乗車券です。
(表) (裏)
金屋口駅から国鉄接続駅である始発駅である藤並駅までの営業キロはたったの5.6kmですが、藤並駅から天王寺駅までの営業キロが94.9kmありますので、通しで合算すれば片道100.5kmとなり、辛うじて途中下車できる100キロ超の乗車券になります。そのため、有効日数は片道乗車券で2日間、往復乗車券で4日間ということになります。
地方私鉄で長距離(?)区間の往復連絡乗車券を常備しているのは珍しい例とおもわれますが、天王寺までの需要が多かったためでしょう。
ところが、裏面を見ますと「下車前途無効」の文字が…
おそらく近距離往復乗車券の版を流用してしまったのでしょうが、やはり途中下車はさせてほしいですね。
なんだか、大きい…
今回も懲りずに「ミス券」シリーズです。
「ミス券」と言えるかどうかわかりませんが…
なんだか、大きいような気がします。
わかりやすいように、正常なものと比べてみましょう。
明らかに大きいことがわかります。
これはおそらく、自動券売機が用紙を送り出す際に、必要以上に引っ張られてしまって、用紙が出すぎてしまったものと推測されます。
右側の渋谷の券と比べるとわかりますが、下の余白は大体同じで、上の余白だけが大きくなってしまっています。
A型とC型の間、っていう大きさなので、「A´(ダッシュ)型」とでも言いましょうか…
こんどは、逆さま…
またまた「ミス券」シリーズです。
一見なんてことない金額式の集中印刷券に見えますが、金額のところをよく見てみると、「120」の「1」が逆さまになっています。
120円区間は昭和55年当時の最短区間ではありませんが、確か「4km~10km」の距離が乗れたと記憶しています。そうすると横浜あたりが含まれますので、相当枚数が発売されたと思われます。実際に券番も3000番台です。
ところで、ちょっと気になったことがあります。
活字のミスを犯してしまった場合、小面印刷であれば一気にミス券が増産されてしまいますが、今回のような集中印刷の場合、一枚の券紙へ同時に135枚分を印刷してから裁断する方法が採られている関係上、場合によっては135枚につき1枚しか「ミス券」は存在しないのでしょうか?
もしそうだとしたら、かなり気づかれにくい「ビンゴ」券ですね。
あっ、裏がえし!!
前回に引き続き、ミス券をご紹介いたします。
これは山陰本線吉見駅発行の140円区間金額式硬券乗車券です。
印刷そのものに誤植等はないのですが、券紙が裏返しで印刷されてしまい、表面が無地紋となり、裏面に地紋があります。
何枚かまとめて入れたと思われる入鋏がありますが、この鋏痕は予め入れておいたものであると思われ、廃札になったものであると推測されます。
「きっぷ」としては有効でしょうが、こんな券を差し出されたら、きっと、きっぷに興味のない一般の乗客でもなんだか変に思いますよね。
総武流山電鉄のミス券
平成2年に総武流山電鉄の平和台駅で購入した硬券乗車券をご紹介いたします。
同鉄道は各駅に硬券乗車券の設備があり、途中駅で上りと下りの両方面に同一運賃帯の駅が存在する時には上記のような矢印式券ですが、馬橋駅や流山駅、途中駅でも片方面にしか適用できる運賃帯が無い場合には相互式券が設定されています。
今回ご紹介いたします券は矢印式券です。相互式の場合には裏面の印刷はありませんが、矢印式の場合は裏面にも料金等の印刷があります。
購入した当時が運賃改定直後だったかどうかは定かではありませんが、運賃改定印が捺されており、裏面にも運賃が印刷されている関係上、裏面にも運賃改定印が捺されています。
購入後に気づいたのですが、裏面には駅名小印まで捺されており、何だか様子が変です。
それでは、ちょっと拡大してみましょう。
110円券のはずなのに、裏面は「平和台から60円」と印刷されたミス券でした。
普通、さまざまなミス券はありますが、運賃を間違えたミス券が使用されているのもすごい話です。
「裏だし、まっ、いいか…」って判断されたんでしょうかねぇ。
小児断線の中の小児運賃表示 (広島印刷場編)
前回、大阪印刷場券の小児断線の中の運賃表示について触れたところ、まる様より下記のコメントを頂戴いたしました。
>国鉄の乗車券類請求については、券面内容全てを現業で決定して請求し、各管理局が審査の上で印刷場に印刷を指示していました。
その為に断線内の内容も各駅が締切作業や券簿の記入しやすさを後方担当が考えて請求し、小児の金額は小児の発売枚数や券種の数で大人運賃・小児運賃・大人運賃と小児運賃の差額の3パターンに分け請求していました。
では、今回は広島印刷場の券を見てみましょう。
これは尾道駅発行の尾道から東京都区内ゆき乗車券です。
大人運賃3,610円に対し、小児断線のなかの数字は大人運賃と小児運賃の差額である「1810」と記載されています。
ところが、広島駅発行の広島市内から東京都区内ゆきの、10,200円券を見てみますと、小児断線の中の数字は大人運賃と同額の「10200」と記載されています。
では、次にJR化後のものを見てみましょう。
これは庭瀬駅発行の庭瀬から東京都区内ゆき乗車券です。
小児断片の中の数字は、大人運賃の9,700円と同額の「9700」と記載されています。
どうやら、国鉄時代の大阪印刷場と広島印刷場においてはその傾向が顕著に現れているようで、パターンが駅ごとにさまざまであり、統一されていなかった模様です。
東京・門司の各印刷場および新潟印刷場管内の民間印刷のものについては、恐らく少数の「掟破りさん」は存在するとは思いますが、差額表示でだいたい統一されていたようです。
また、札幌・高松・仙台・新潟の各印刷場については差額表示となっていますが、昭和51年頃以降の札幌・高松の各印刷場のものと昭和51年頃以前の仙台・新潟印刷場のものについては、差額の表示は無かったようです。
名古屋印刷場のものに至っては、差額表示があるものと無いものが混在しており、統一性は無いようです。
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