趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
西武鉄道 本川越駅発行 西武本川越ステーションビル30周年記念乗車券 ~その3
前回および前々回エントリーで西武鉄道本川越駅で発行された西武本川越ステーションビル30周年記念乗車券を御紹介いたしましたが、この券を購入して改札カウンターへ持って行くと、レプリカ特急券部分に、かつて同社の検札で使用されていた検札鋏を入れて頂くことができました。
前回御紹介いたしました当時の特急券にも、よく見ると小児断片の下側部分に検札鋏の痕跡があるのが分かるかと思います。
特急券を所持しないで乗車する旅客が多かったのでしょうか、当時は高田馬場駅を発車すると次の停車駅である所沢(現在は東村山)までの間に検札が行われていました。
再掲いたしますが、購入した乗車券に付いてくるレプリカ特急券になります。
この券のレプリカ特急券部分の料金(310円)と記載されている部分にうっすらと検札鋏が入っていることが分かります。
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拡大してみました。何となく分かるでしょうか?
同社の検札鋏は桜の文様の中に「せ」とひらがなが入れられていました。
裏返して見ましょう。券紙は券売機券なので黒く磁気が塗られていますので黒色ですので、少しはっきりするかと思います。
拡大してみるとはっきりしてきます。
画像処理で左右反転させてみました。このような文様になります。
西武鉄道 本川越駅発行 西武本川越ステーションビル30周年記念乗車券 ~その2
前回エントリーで御紹介いたしました、西武鉄道本川越駅で発行された「西武本川越ステーションビル30周年記念乗車券」のレプリカ特急券について観察致しましょう。
再掲いたしますが、「西武本川越ステーションビル30周年記念乗車券」と同時に発行されたレプリカ特急券です。
縦85mmのうちの55mmくらいの部分には記念券についての説明等が記載されており、下の30mmくらいの部分がレプリカ特急券になります。
説明の部分に記載されているように、この券は、かつて西武新宿~本川越間で運転されていた「むさし53号」の特急券を模したものになります。様式的にはむさし53号末期の特急券をモデルにしているようで、料金部分が「当時310円」と記載されています。これは現在の特急料金が500円であるため、何らかの混乱を避けるための対策であるものと思われます。
こちらが1991(平成3)年2月に西武新宿駅で発行された当時のむさし53号の特急券になります。
黄色せいぶてつどう自社地紋のA型大人・小児用券で、山口証券印刷で調製されたものです。
裏面です。券番の他、発行駅名と表記指定列車に限り有効せあることが記載されています。
レプリカ特急券と並べて見ました。活字フォントの形や大きさは異なりますが、発車時刻も同一で、なんとなく雰囲気を醸し出していることが分かります。
西武鉄道 本川越駅発行 西武本川越ステーションビル30周年記念乗車券 ~その1
西武鉄道では、新宿線本川越駅構内にあります西武本川越ステーションビルの30周年の記念乗車券として、川越市内の時の鐘の絵をあしらった記念乗車券と、1991(平成3)年に西武新宿駅から本川越駅間で初代レッドアロー号5000系によって運転されていた「むさし53号」の特急券(レプリカ)記念カードのセットを期間限定で発売しました。
2022(令和4)年3月に新宿線本川越駅で発売された「西武本川越ステーションビル30周年記念乗車券」です。
桃色PJRてつどう地紋の85mm券で、券売機にて発券されています。一枚目が乗車券で、二枚目が「むさし53号」の特急券(レプリカ)記念カードです。
発券される券売機の画面を記録するのを失念しましたが、発券画面の「おトクなきっぷ」という企画乗車券類を購入するボタンを選択し、さらに「期間限定発売きっぷ」というボタンを選択すると発券ボタンが出てきます。
このような乗車券を券売機で発券するというのは珍しいことですが、券売機のどのボタンを押せば良いのかが少々分かりづらく、券売機の近くその通りに押し進んで行けば辿り着けるよう、ポスターが掲示されていました。
発売期間は2022年3月4日(金)から2022年3月21日(祝・月)までで、発売時間は始発列車の乗車に必要な時刻から16:00までとなっていました。
乗車券は大人150円・小児80円の区間のみで発売当日に限り有効となっており、実際に使用して乗車券が効力を失った場合には、旅客が駅係員に申し出た場合、当該乗車券を持ちかえることができるとのことでした。
券の様式は85mm券として発行されており、同社営業規則に、
第 183 条 乗車券類の表面には、次の各号に掲げる事項を表示する。
(1)旅客運賃・料金額
(2)有効区間
(3)有効期間
(4)発売日付
(5)発売箇所名
2 次の各号に掲げる乗車券類にあっては、前項に規定する表示事項の一部を省略することができる。
(1)臨時に発売する乗車券類
(2)その他特殊の乗車券類
と定められている内容が網羅されています。
ただし、自動改札機には対応していないようで、「自動改札機・自動精算機はご利用になれません。」と記載されています。
また、払い戻しは記念乗車券と記念カードの2枚すべてがあり、未使用な場合に限り本川越駅のみ可能とのことで、区間変更に限って取扱いをするものの、乗車券類変更は行わないという制約がありました。
購入時に発券された領収書です。取引内容は「乗車券類」ではなく「企画券」となっています。
東京メトロ ヴァンサンカン付録用24時間券 ~その2
前回エントリーからの続きです。
前回、ヴァンサンカンという女性向けのファッション雑誌が、東京メトロの24時間券を付録として発売されたことを御紹介いたしましたが、今回は実際についていた券を御紹介致しましょう。
前回御紹介いたしました雑誌「ヴァンサンカン」ですが、表紙を開けますと早速「お目当て」の乗車券が封入されている台紙が見えてきます。
「東京メトロでおでかけしましょ♥」と書かれた台紙に乗車券が付けられています。
乗車券部分です。
券はプリペイドカードのようなプラスティック製で、自動改札機に直接挿入する様式になっています。大人専用券ですが、雑誌の付録であるため、運賃は「***円」となっています。価格が設定されていないため、払い戻しの取扱いはありません。
図示いたしませんが、裏面は銀色の磁気カードとなっており、初回自動改札に挿入すると、裏面に有効期限(=利用日)が印字されるようになっています。
似たような企画として、拙ブログ2014年6月22日エントリーの「三陸鉄道・ネスレ日本 切符カット」というキットカットというチョコレートとのコラボ商品が発売されたことがありましたが、私の知る限りでは、鉄道乗車券との2例目のコラボ商品となります。
(これはあくまでも管理人の知る限りであり、他にもこのような例があるかも・・・。)
東京メトロ ヴァンサンカン付録用24時間券 ~その1
鉄分多めの皆様にはあまり縁がないかも知れませんが、「ヴァンサンカン」というハースト婦人画報社が発刊している25歳前後の女性をターゲットにしたファッション雑誌があります。
そのヴァンサンカンという雑誌ですが、2019年1月号で「ルシアン ぺラフィネ」というフランスのファッションブランドとコラボし、東京の話題のエリアを散策しましょうというコンセプトのもと、東京メトロの一日乗車券である24時間券が付録として付いていました。
これが1月号です。中年のオジサンが購入するのはおかしいですから、家内に頼んで買ってきてもらいました。(^^;
雑誌と600円の東京メトロ24時間券のセットで970円という価格ですので、これが高いか安いかは個々人の考え方に拠るものと思います。
背表紙には人気の高級ブランドである「カルティエ」の時計の広告があります。
興味深いのは背表紙下部にある「販売店様へ」というシールです。
雑誌本体と東京メトロ24時間券はセットであるため「分売」はできない旨が記載され、東京メトロ24時間券には有効期間があるため、返品は2月27日までしかできない旨が記載されています。
それでは次回、付録としてついていた東京メトロ24時間券を御紹介いたしましょう。
豊橋鉄道 カラフルトレイン渥美線1日フリー乗車券
頂き物ですが、平成28年7月に豊橋鉄道新豊橋駅で発行された、カラフルトレイン渥美線1日フリー乗車券です。
怪しげに折り曲げてあるパンフレットのような体裁で透明のビニール袋に入れられていました。
裏面です。
この券は、渥美線で運転されている1800系電車(旧・東急電鉄7200系)10編成をそれぞれ渥美半島に咲く花をイメージしてデザインした「カラフルトレイン」をテーマにした一日乗車券です。
スキャンがちょっと斜めになってしまいましたが、広げるとこんな感じになります。
ところが、この券はもっと複雑に畳まれており、「展開図」のように広げるとA4サイズより若干大きめのサイズとなり、かなり大きくなります。
平面だと、イメージ沸かないと思いますので、立体写真を撮りました。
表面です。
こっちが裏面。
とにかく斬新な様式の乗車券です。
さぁ、写真をヒントに展開図を折りたたんで、レプリカを作ってみませんか?
東急電鉄 東急池上線1日フリー乗車券
三連休の最終日の平成29年10月9日、東急池上線が開通90周年を迎えたことを記念し、東急電鉄では「10月9日池上線フリー乗車DAY」というイベントを開催し、池上線全線の乗車運賃が無料の「東急池上線1日フリー乗車券」が各駅で配布されました。
9日の五反田発最終下り電車がそろそろ終着の雪が谷大塚に到着した頃なので、フリー乗車券の画像UPをさせていただきましょう。
大人用のフリー乗車券です。
桃色PJRてつどう地紋の券紙を使用し、乗車券発行端末で前出し発券されているようです。発行箇所は渋谷駅141となっており、渋谷駅にある端末で予め発券されているようです。他にも多摩川駅で発行された券を持っている方を見かけましたので、発行箇所は何ヵ所かあるようです。
「※東急池上線内が一日のりおり自由」と記載され、無料パスであるので金額欄は「****」となっています。
「無料パス」が乗車券かと言うとちょっと違うような気もしますが、ここで敢えて「乗車票」と表現しても実物が「乗車券」なので、ここでは乗車券と呼びます。
無料ではありますが、小児用が別に作成されていました。大人用と小児用の2種類がありますが、やはりこちらも発行箇所は渋谷駅141でした。
実際に乗車するために入場しますと、自動改札機の穴が開けられ、左下に入場駅と入場日が印字されます。
改札を入ったところでは紙製の「パスケース」の配布もあり、折りたたんで乗車券を挟む台紙となっています。
台紙の裏と表になります。どちらが表か良くわかりませんが、何となく左側の方が表のような気がします。右側(裏?)の上から2番目のホームページアドレスが記載されているところに切れ込みがあり、乗車券を挟むことができます。
こちらはイベントのパンフレットです。
イベントのオフィシャルページです。イベントパンフレットもアップされています。
沿線各駅の商店街や施設では、イベントに協賛して割引や無料のイベントを開催し、沿線地域が一体となってイベントを盛り上げていました。
一編成が3両という都会の「ローカル線」である池上線ですが、当日は一日中乗り放題目当ての旅客が押し寄せて駅は混雑し、列車も定時運行ができないこともあったようです。大手私鉄がこのような大々的な無料乗車のイベントを開くというのは、恐らく今まで例がないものではないかと思いますし、面白いというか大胆な企画であったと思います。
北陸鉄道 電車・バス乗り継ぎ往復割引乗車券 ~その2
前回エントリーで北陸鉄道割出駅で発行された北陸鉄道 電車・バス乗り継ぎ往復割引乗車券を御紹介いたしました。
写真は全容に留めてありましたので、今回は券の仔細を観察しましょう。
はじめに表紙部分です。
この部分は乗車券ではありませんので使用できませんが、発売日と発売額はこの部分に記載されます。
この券は発売日共2日間有効となっており、その旨も表紙に記載されています。
次に、割出駅から北鉄金沢駅までの電車往路用の券片です。
「電車乗車券」というタイトルの券で、発駅部分が空欄となっており、ご丁寧に地紋まで印刷されていません。
この考え方は拙ブログ2016年11月18日エントリーの「北陸鉄道 割出から140円区間ゆき乗車券」で御紹介した乗車券と同様です。
2枚目は金沢駅前から北鉄バス200円(市内均一区間)ゆきのバス往路券片です。
「バス乗車券」というタイトルの券で、バスの金額部分が記入式となっており、ここにバスの運賃を記入します。
3枚目は北鉄バス市内均一区間から金沢駅前までのバス復路券片です。
様式としては、2枚目の逆バージョンとなります。
4枚目は北鉄金沢駅から割出駅までの電車袋券片となります。
表紙を含むすべての券片に「ロ連」という符号がありますが、恐らくこれは「連絡乗車券」という内容を意味するものと思われます。
市内でバスを利用する予定のある旅客は結構利用しているようですが、同社のホームページでは電車・バス乗り継ぎ往復割引乗車券のPRはなく、知っている人のみが利用している感のある券です。一応券売機にもボタンがありますので、大抵の場合、券売機で購入されているほうが多いようです。券売機ですと、何の変哲もない白い紙の券がゴソゴソと出て来ます。
北陸鉄道 電車・バス乗り継ぎ往復割引乗車券 ~その1
平成18年9月に北陸鉄道浅野川線割出駅で発行された、電車・バス乗り継ぎ往復割引乗車券です。
(表面) (裏面)
黄色北陸鉄道自社地紋の回数券型の冊子式券で、料金機対応用として、無地紋ではありますが、裏面にも同じ内容の記載があります。
同社では電車事業とバス事業の双方を運営しており、郊外から電車で北鉄金沢駅まで出て金沢駅前から直営のバスを利用する旅客を対象に電車・バス乗り継ぎ往復割引乗車券を発売しています。この券は窓口で発売されていますが、券売機でも購入することができます。
割出駅からの場合、バスの最短区間である200円区間(市内の一部区間用の100円は除外のようです)ですと、割出駅~北鉄金沢駅の電車運賃が片道170円ですので、電車の往復運賃340円とバスの往復運賃400円の740円が630円となり、110円の約15%割引になります。
東急電鉄 世田谷線散策きっぷ
東急電鉄三軒茶屋駅で発行された、世田谷線散策きっぷです。
これは世田谷線限定の一日乗車券で、記念券部分にはかつて世田谷線で活躍した70型・150型・80型の3種類の電車が描かれ、乗車券部分は黄色PJRてつどう地紋となっています。これは旧型電車の引退を記念して発行されて以来、このデザインになっているようです。
発売箇所は三軒茶屋駅のほか、下高井戸駅および上町停留所で発売されておりますが、どの券も発行箇所名は世田谷線管区発行となっています。
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