趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
伊豆箱根鉄道 箱根園から関所跡ゆき 片道乗船券
1992(平成4)年5月に箱根園港で発行された、関所跡港ゆきの片道乗船券です。
青色JPRてつどう地紋のB型相互式大人専用券で、こちらもシンコー印刷で調製されたものです。
様式的には前回エントリーで御紹介いたしました乗船券と同じですが、着港である「箱根関所跡」が「関所跡」となっています。
同社のHPにあります航路のご案内を見ますと、「箱根関所跡」を「関所跡港」と記載している箇所もありますため、単純にミス券とは言い難いものがありますが、有価証券である乗船券への記載として、印字スペースの都合でもなく正式名称ではない省略表現をするのはあまり例がないように思います。
他にも「関所跡」という表記の乗船券が存在したのかもしれませんが、管理人の手元にある券については他に確認できませんでした。
伊豆箱根鉄道 湖尻から箱根関所跡ゆき 片道乗船券
日付刻印が薄いですが、1995(平成7)年11月に伊豆箱根鉄道が運営する箱根 芦ノ湖遊覧船の湖尻港で発行された、箱根関所跡港ゆきの片道乗船券です。
青色JPRてつどう地紋のB型相互式大人専用券で、岡山にありますシンコー印刷で調製されたものと思われます。
箱根 芦ノ湖遊覧船は西武グループである伊豆箱根鉄道が運航している芦ノ湖の湖上船で、湖尻港から箱根園港、箱根関所跡港、元箱根港を結ぶまでを結ぶ航路のほか、箱根関所跡港からは元箱根港・箱根園港・湖尻港を経由して戻ってくるコース、元箱根港からは箱根園港・湖尻港を経由して戻ってくるコース、箱根園港からは箱根関所跡港・元箱根港・湖尻港を経由して戻ってくるコース、湖尻港からは箱根園港・箱根関所跡港・元箱根港を経由して戻ってくるコースなどの湖上を周回して元の港に戻る周遊船を運航しています。
同航路は1920(大正9)年に設立された箱根遊船によって開始され、1921(大正10)年には西武鉄道グループの不動産会社である箱根土地(後の国土計画。現在のプリンスホテル)に買収されて西武グループの航路になっています。その後、1938(昭和13)年に箱根遊船は駿豆鉄道(現・伊豆箱根鉄道)と合併して駿豆鉄道箱根遊船となり、1957(昭和32)年に駿豆鉄道が伊豆箱根鉄道に社名を変更し、現在に至っています。
現在就航している船舶は、航路用の「あしのこ丸」「はこね丸」「十国丸」の3隻の双胴船(定員700名)と、周遊用の「第二こま」(定員250名)1隻の、合計4隻体制で運航されています。