趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
さよなら四季彩ツアー クーポン券
先日、201系四季彩号のさよなら運転の特別ツアーに応募してみましたところ、見事抽選で当選いたしましたので、最後の乗車を果たすことができました。
今回はこのツアーで発券されたクーポン券類について御紹介いたしましょう。
(会員券)
びゅうプラザ三鷹にて購入した、当該ツアーの会員券です。
以前は昔の航空券みたいな券紙にドットプリンターで印字されたものでしたが、現在は120㎜感熱プリカット紙を使用したものに変わっています。
会員券は「領収証」に当たるもので、これから発券されるクーポンの表紙の役割です。
(バウチャー券・乗車用)
次に発券されるものは、「バウチャー券(乗車用)」というもので、列車に乗車する際の乗車整理券です。
この券を見ると、7月12日の3号車に乗るように指定されていることがわかります。
こちらも120㎜のプリカット紙が使用されています。
(バウチャー券・食事用)
こんどは、「バウチャー券(食事用)」というもので、当日用意される弁当の引換券となります。
(当日用意された四季彩弁当)
車内で配られた「四季彩弁当」です。
201系四季彩電車をデサインした容器にはいっています。
(弁当中身)
お弁当の中身です。
春夏秋冬の四季を並べたもので、女性や子供でも食べられる、やや小ぶりのものでした。
クーポン券の話題に戻りましょう。
(乗車票・ゆき券)
立川駅~青梅駅間の乗車票(ゆき券)です。
乗車票は自動改札対応となっており、85㎜の感熱プリカット紙が使用されています。
途中下車は出来ない旨が記載されておりますが、宿泊を伴うツアーにも対応できるようになっているのでしょうか、有効期間は空白となっており、発券の際に手書きで記入します。
途中下車が出来るわけでもなく、なぜ有効期間が印字されないのかがわかりません。
(乗車票・かえり券)
最後は、青梅駅~立川駅間の乗車票(かえり券)です。
様式はゆき券と同じで、やはり有効期間は手書きで記入されます。
(201系・四季彩)
201系四季彩電車です。
今回のさよなら運転に際し、ヘッドマークが特別なものになっていました。
(記念乗車証)
当日、車内ではD型硬券の記念乗車証が一枚づつ配布されました。
乗車券でもないのに「発売当日限り有効 下車前途無効」の表記があります。
裏面です。
券番はすべて「0712」となっており、7月12日を表しているようです。
長い間活躍した四季彩号ですが、7月20日の運転を最後に営業運転を終了し、23日に廃車のため、豊田車両センターから長野総合車両センターへ自力回送されてしまいました。
国鉄 ギフトカード
どういう経緯で入手したのか失念しましたが、国鉄時代に発行された「国鉄ギフトカード」です。
駅や旅行センター、旅行会社などで乗車券類と交換できる金券で、所謂「商品券」のようなものです。
これが出る以前は「旅行券」という回数券のように100円券が10枚綴られたものが発行されていましたが、国鉄末期になってギフトカードに転換されたようです。
表面には国鉄の地紋が印刷されており、なんとなく「きっぷ」のようですが、あくまでもギフトカードであり、乗車券類ではありません。
裏面です。
裏面には注意書きが書かれています。
これを見ると、現金との引き換えはしないそうですが、引き換えた乗車券類の金額が額面に満たない場合、その差額(お釣)は現金で還ってくるようです。
JR化後もギフトカードの発売は続いていましたが、いつの間にか発売が中止されてしまっています。
東京駅に残る、0系新幹線
前回エントリーの「JR東日本 新幹線小荷物切符」にて、新幹線レールゴー・サービス用の新幹線小荷物切符に0系新幹線がモデルになったと思われるマークが印刷されていることを御紹介いたしましたが、東京駅の案内サインには、一部のものについてまだまだ0系新幹線が「現役」で活躍しているようですので、幾つか写真をアップしてみましょう。
(新しい新幹線案内サイン)
これは最近新しいものに交換された、東京駅コンコースの案内サインです。東北・上越新幹線の200系電車と、東海道・山陽新幹線の700系電車がイラストされています。
(古い新幹線案内サイン)
ところが、まだ一部には0系電車のイラストのある案内サインが残されています。
(新幹線改札前のサイン)
東海道・山陽新幹線の改札前の案内サインです。
ここでも0系電車はまだまだ「現役」です。JR東海から「物言い」がつかないのが不思議なくらい、思いっきり目立つ改札前に鎮座しています。
(京葉線エスカレーター上のサイン)
京葉線ホームへ向かうエスカレーターの上にある案内サインです。
ここには0系電車のほか、左から111系横須賀線・201系中央線・103系京浜東北線・203系山手線・211系東海道線・EF66牽引のブルートレインと、かなり凄い顔ぶれです。
(京葉線エスカレーター上のサイン…アップ)
小さいのでアップにしてみました。
(八重洲地下改札口のサイン)
最後は八重洲地下改札口にあるものです。
新幹線に「顔」があり、ひょろっとした手が伸びていて、なんともいえない「気味悪さ」を醸し出しています。
JR東日本 新幹線小荷物切符
JR東日本では、東北新幹線東京~仙台・盛岡間と上越新幹線東京~新潟間で、新幹線で小荷物を託送する「新幹線レールゴー・サービス」を取り扱っています。
取り扱い駅は東京駅・上野駅(一部列車のみ)・仙台駅・盛岡駅・新潟駅の各駅です。
レールゴー・サービスで使用される、新幹線小荷物切符です。
(仙台ゆき切符)
(盛岡ゆき切符)
(新潟ゆき切符)
東京駅で発行されている、各行先別の小荷物切符です。
様式は各行先共同じものですが、予め着駅欄に、仙台ゆきは緑色・盛岡駅は赤色・新潟駅は黒色のゴム印で表示されています。
「切符」と言っても宅配便の送り状のような様式で、一般的な鉄道のきっぷとはだいぶイメージが違います。
また、宅配便の送り状と同じくノンカーボンの複写式伝票になっています。
では、それぞれの片をまくって、各片を研究してみましょう。
1枚目は「新幹線小荷物切符(お客様控)領収証(甲)」となっていて、荷送人の控えと運賃領収証になっています。
荷物を受託した際、必要事項が記入され、荷送人に渡されます。
基本的に宅配便のものと同じような様式ですが、列車名を記載する欄があり、いかにも「鉄道らしさ」があります。
2枚目は「新幹線小荷物切符(発駅用)(丁)」となっていて、発駅の荷物発送控えです。
「荷物託送の証書ですから大切に保存してください。」をはじめとする注意書きが無い点が甲片と異なりますが、記載事項はほぼ同一です。
(発駅用、丁片)
3枚目は「新幹線小荷物切符(審査用)(丙)」となっていて、審査課送付用の片です。
こちらも記載事項は丁片と同一です。
恐らく、運賃を入金する入金伝票を兼ねているものと思われます。
(審査用、丙片)
4枚目は「新幹線小荷物切符(着駅用)(乙)」となっていて、着駅への発送通知用として使用されます。
着駅では、荷受人は所定の欄に受取りサインをした上で到着した荷物を受け取ります。
そのため、受取りサインをする欄が設けられている点が他の片と異なります。
(着駅用、乙片)
新幹線レールゴー・サービスはかつてJR東海の東海道・山陽新幹線でも取り扱っていましたが、こちらは平成18年のダイヤ改正を以って廃止されているようです。
宅配便網が発達し、ビジネスデータのやり取りもオンラインで送受信できるようになった現在、これらのサービスは時代に取り残されたような感じがします。
(新幹線レールゴー・サービスのマーク)
0系新幹線をモデルにしたようなマークも、なんとなく時代から取り残されたような侘しさが感じられます。